という訳で、次のキュート地域へ行くには難攻不落の絶壁の山『クマイ岳』を攻略しなければならない… その訳は聞かないで… マァが入ったからじゃないのよ… ただ、自給自足の旅をしてるので、稼げる時に稼がなきゃならない… そこで『霊峰キノコ』ですよ、ダンナ… オ・カール一家の時に登場した特産品『霊峰キノコ』は正式名称『クマイ茸』と言う そして、そのキノコが生えているのが『クマイ岳』 『クマイ岳のクマイ茸』と言うのが紛らわしいので、通称『霊峰キノコ』と呼んでいる… 特産品、というくらい味に特徴があって、成長期前に食べてしまうと、舌にピリリと痺れる味覚があり、中毒症状がみられる― 昔の人はクマイ茸の中毒症状を恐れてか、 『クマイちゃんはピリリまでだなぁ』という諺を残して、注意を促した― だが、成長すると美味なのだが、禁断の中毒症状を味わいたいがために命知らずの若者が、こぞって成長期前のクマイ茸を食するのだ… かくして、りしゃこ達は路銀稼ぎの『クマイ茸狩り』を敢行する― 霊峰・クマイ岳に着いたりしゃこ達 クマイ茸狩り、とは言ったものの、そう簡単に採れる代物でもないらしい… まず、クマイ茸はクマイ岳の頂上付近に生息しているが、平坦な地形が多いハロモニアでは、ちょっとした山も大きく感じる また、山には常に霧がかかっていて、クマイ茸を探すのはひと苦労だという 加えて、最近になって、魔物が住み着いた、とも聞く… そうとは知らず、りしゃこ達はクマイ茸狩りに挑む… 朝から出発して昼過ぎにようやく山頂にたどり着いたりしゃこ達 とりあえず、ぐ〜ぐ〜と鳴り響く腹の虫を退治するべく、お昼ご飯を食べるりしゃこ達 楽しい団らんのひととき… そんな楽しいひとときをぶち壊す乱入者が現れた… ガシャン…ガシャン… 身の丈2mはあろうか、鈍い銀色の巨人が、音を立てて、りしゃこ達に向かって歩いてくるではないか!! りしゃこ達は逃げ出した!しかし、まわりこまれた! 謎の巨人の攻撃!サンドイッチが盗まれた! りしゃこはメラをとなえた!しかし、謎の巨人には効かなかった! ミヤビはイオラをとなえた!しかし、謎の巨人には効かなかった! サキはバイキルトをとなえた!マァの攻撃力がふえた! モモの攻撃!サンドイッチを盗み返した! マァの攻撃!会心の一撃!!謎の巨人に901ポイントのダメージを与えた! 謎の巨人を倒した!! 謎の巨人はヘルメットを被っていた りしゃこはヘルメットを開けた! ヘルメットの中から可愛い妖精が出てきた ┏川;×∇×)|┓ りしゃこ達は可愛い妖精を手に入れた!! 謎の巨人を倒し、優雅なランチタイムを守ったりしゃこ達… 特に『食』に執着のあるモモとマァを敵に回したのが謎の巨人の敗因だ… 平和が訪れたことで再びランチタイムにしようとするりしゃこ達 だが、倒した巨人のことも気になる… ランチタイムを後回しにして巨人の正体を調べることにした… 謎の巨人は一見ロボットみたいな外見だが、よく見ると、全身鎧を着けた人型の生物とわかる― 全身鎧を着けて山に登るなんて正気の沙汰ではない… 中身が気になるりしゃこ達 まずは兜を脱がせたみる。ひょっとしたら化け物かも知れないし、美少年かも知れない… おもむろにモモが兜を取る…すると、中から出てきたのは絶世?の美少女だった… 思わずため息の出るりしゃこ達だが、マァだけは違っていた― 『ユリーナ!しっかりしろ!とゆいたい』 絶世?の美少女の名前を何故か知ってるマァ… (…自分でやっておいて、「しっかりしろ!」はないだろ?) とゆいたい気分のりしゃこ達だが、タルタルソースをつけられて、頭からボリボリと食べられたくなかったから黙っていた… 『ユリーナ』と呼ばれる美少女の頬をぺしぺし叩いて起こそうとするマァ でも、なかなか起きない… 「こういうのって、物語だったら『王子様のキス』で目覚めるのよねぇ〜ウフフ」と唐突にとんでもないことをのたまうモモ… 一瞬、場が凍り付く… だが、『♪これだけの美少女なんてい〜ひんちゃうのん!?』と思うと、チャンスとも言える… お互いの顔を見合うりしゃこ達… 「ここは責任をとってマァがやる、とゆいたい」「りーちゃんがお姫様にチューするもん!」「…別になんとも思ってないわよ…」「ここは言い出しっぺだしモモが…」「いや、ここは中立のワタシが…」「クゥ〜ン」 変な盛り上がりをみせている… そこへ颯爽と変態が現れた!! 从´∇`从<ユリーナちゃんのお目覚めのキッスはウチがやるジャン!? 真打ち登場にボー然とするりしゃこ達… 変態さんの登場にボー然とするりしゃこ達 その隙を狙って、何食わぬ顔してユリーナちゃんに近づく黒ごぼう… 我に返ったマァが黒ごぼうにタックルをかましてキッスを阻止する… かくして、変態さんの変態行為は未然に防がれた… 「チナリ、いい加減にしろとゆいたい」 「やだ!ユリーナちゃんはウチのことが」 話についていけず、混乱するりしゃこ達… 謎の変態さんを縛りあげたマァが口を開く… 謎の美少女は『ユリーナ』といい、謎の変態さんは『チナリ』という名前だ… 二人ともマァと同じ妖精で、ユリーナがライトエルフ、チナリがダークエルフだという… なるほど、エルフは細身の種族というだけあって、当てはまっている… とりあえず、ユリーナを叩き起こすことにした マァがユリーナの背後に回り、「ムン!」と活を入れる… バキッ!! 鈍くて乾いた音がした… 『…あ〜あ、殺っちゃった…』 とその場の誰もが思った… 重たい空気の中の沈黙…。マァに視線が集まる… 从o゚ー゚从<…気のせい、だとゆいたい… と誤魔化すマァ… ただ、これだけの目撃者という証人がいるのに逆転無罪を勝ち取るのは、ほぼ奇跡に近い… 現行犯でタイーホされそうなマァ… と、その時!! ヽ川*^∇^)|/<…ん〜!ぐっもーにん!! なんと!被害者が生き返ったではないか!! ようやく目を覚ましたユリーナ 寝坊まなこで周りを見たら知らない人ばっかり… その中にマァを見つけるなり、 ε=ヽ川*//∇//)|/<マァ〜〜〜〜!! と、マァに向かって飛び付くユリーナ… 見てる方が赤面してしまうくらいラブラブだ しばらくすると、何故か全身鎧姿なのに気付き、パニックになるユリーナ 自分でもわからないという… 「…何でもいいから思い出せとゆいたい」とマァ しばらく悩んで考えた後、「アッ〜〜〜〜〜〜〜!!」と何かを思い出したようなユリーナ 相変わらず、放ったらかしのチナリ… 何かを思い出したユリーナ…。ぶるぶると肩が震えている… 「…どうした?とゆいたい」と肩に手をかけるマァ と、そこで 「クマイ茸を食べて幻覚症状を見てたんだどーん!」と口を挟むチナリ ゲシッ!! 次の瞬間、チナリの顔に二つの拳が突き刺さった… どうやら思い出したくなかったようだ… 懲りずに 「うわごとのように『家系だ〜!行方不明の家系だ〜!』と言ってたんだどーん!」とまたまた口を挟むチナリ ガスッ!! 次の瞬間、チナリの顔が二倍に膨れ上がった… 出しゃばりのチナリを黙らせて、話を進めるマァ… 「何故クマイ茸を食べたのか?とゆいたい。小一時間ほど問い詰めたいとゆいたい」 うつむいて黙りこむユリーナ… すると、 「背が小さくなりたいからなんだどーん!」 と、懲りずに口を挟むチナリ… マァは驚く 背が小さくなりたいのもさることながら、クマイ茸を食べて背が縮んだ―なんて聞いたことがない… 「そんなのはデマたとゆいたい」 「でも、チーが…」 次の瞬間、チナリはチョークスラムで宙を舞った… (マリオじゃあるまいし、毒キノコを食べて小さくなるかよ!!)とツッこむりしゃこ達… ピクピクと痙攣しているチナリ… 「でも、何故小さくなりたいのか聞きたいとゆいたい…」と問い詰めるマァ 「…だって、マァは小さな子が好きって言ってたじゃない…」とうつむきながら答えるユリーナ そんなラブラブな二人をみて(おうおう!!見せつけてるんじゃねーぞ!オラ!)状態のりしゃこ達 まぁ、いろんな謎は解けた… 解けない唯一の謎はチナリがユリーナのストーカー行為をしてるか?だ ピクピクしてるチナリの背後に回り、「ムン!」と活を入れるマァ ゴキッ!! …ヤバい音がした…。 が、よほど日頃から鍛えているのか、耐性があるのか、パッと目を覚ましたチナリ 「何故、ユリーナのストーカーをしてるか、とゆいたい」と凄むマァ 「…だって、ユリーナのパパが『娘を見つけた者は嫁にくれてやる』って…』 まさに泥沼の人間模様… とりあえず、 マァ⇔ユリーナ=相思相愛 チナリ⇒ユリーナ=好き ユリーナ⇒チナリ=好意はわかるが迷惑気味 という図式らしい… 混乱がひと段落した途端、全員が一斉にガクッと地面に片膝をついてしまった… あまりの空腹で… と、言う訳でランチ再開 村を出ていって三日三晩飲まず食わずだったユリーナの食欲が凄まじい… まるで冬眠前のクマさながらだ… 負けじとマァも手当たり次第に食べまくる 冷や汗をかいているのは会計係のサキ…。いきなり扶養家族が更に二人、追加されたのだ… 平和な団らんが終わりに近づく中、突然、『キャー!!』と悲鳴があがる… 声の主はユリーナ 原因は全身鎧を脱いだら、中には小さなクマイ茸がびっしり生えていたのだ… 気絶するユリーナを介抱するマァ クマイ茸の生えた鎧を奪い合うチナリとサキとモモ… 大人の醜い争いとは無縁にりしゃことミヤビは呑気にお昼寝をするのだった― 日が暮れはじめてきた とりあえず、大量のクマイ茸を確保して、クマイ岳を降りることにしたりしゃこ達 ユリーナはずっと「…キノコやだー…キノコやだー…」とうなされている… そのユリーナを甲斐甲斐しく看病するチナリ… クマイ茸を食べさせた負い目があるのだろうか? その憎きクマイ茸を鎧から引き剥がしているサキとモモ… モモは「ピチピチのエルフから、きっといいエキスがでてますよぉ〜ウフフ」と空恐ろしいことをのたまう… ついサキもつられて「…へっへっへっ…いい出汁がでてますよぉダンナァ…」とのたまう そんな二人を軽蔑の眼差しで見てるりしゃことミヤビ… マァと栗鼠型妖精のマイハは仲良く居眠り中だ 次の目的地・キュート地域まであと少しだ― 〜次回予告〜 ようやくクマイ岳からキュート地域までやってきたりしゃこ達だったが、新たな敵二人が立ちはだかる! 次回『黒魔術師りしゃこ』『一心同体!二人はミヤりしゃ』 乞うご期待!