部屋を離れたアベナッチ、ゴトーの二人が向かった先は・・・

コンコン・・・

「ハァイ!どうぞー!」
「失礼しまぁ〜す!」
「どう・・・ぞ!?って・・・ええ〜〜〜っ!?」
「もお〜っ!何よサキ!うるさいって〜!」
「いや、あ、あ、あの・・・で、で、で・・・」
「もお〜!しっかりして・・・って!?」
「お邪魔しまぁ〜す・・・」

二人が向かった先、そこはりしゃこ達の部屋だった 二人を出迎えたサキとモモが突然の来訪に驚いたのだ
「ハァ〜イ♪通りますよ〜!」
「「!?」」
突然目の前に現れたアベナッチ、ゴトーにベッドで休んでいたりしゃこ達は目が点になってしまう・・・
りしゃこ達が驚くのはごもっともだ
りしゃこ達はまだケガの療養中だというのに、アベナッチ、ゴトーの二人はもうすっかりピンピンとしているのだ
そのタフネスぶりにただただ驚くばかり・・・

そして、ボーッとしてるりしゃこ達に二人は近づいていき、
「はじめまして・・・カナ?お二人さん♪」
と挨拶をした
昨日まで敵として相対していた二人が目の前にいることに違和感を感じていたりしゃこ達だったが、
にこやかに微笑んでいる二人に次第に心を許していった



「あ、あの・・・はじめまして」
「よろしく・・・お願いしますだもん」
二人を目の前にして緊張したのか、ややぎこちない挨拶を行ったりしゃこ達
そんなりしゃこ達の感情を読み取ったのか、アベナッチは唐突に二人に抱きついた
「ホラ〜!どうした元気がないぞ〜!」
と言っては二人の頭がクシャクシャになるまで撫で回した
すると、突然頭をクシャクシャにされたりしゃこ達は
「あ〜っ!やだ〜っ!」
「もお!ひどいんだもんっ!」
とアベナッチの悪戯に嬌声をあげ、やや拗ねた表情をする
それを見たアベナッチはここぞ、とばかりにりしゃこの頬をつまんで無理矢理笑顔を作り
「ホラ、怒っちゃダメだよ〜!せっかくのめんこいお顔が台無しだよ〜!」
と、まるで子供をあやすように言った
当然、りしゃこはまたおかんむりになるが、次の瞬間、その怒り顔が急に笑顔に変わった
・・・というより、大爆笑しているのだ

何事!?と思った一同も視線をアベナッチに移すが、やはりりしゃこ同様、大爆笑してしまった・・・
「なにひょ〜!ひょんにゃにわはふころなひひゃない!?(何よ〜!そんなに笑うことないじゃない!?)」
・・・そう、アベナッチはりしゃこ達の緊張を解きほぐそうと、変顔をして見せたのだ



アベナッチの変顔で室内に笑い声がこだまする
ここ最近、ずっと緊迫した日々が続いていただけに、皆、久しぶりに心の底から笑った
そして、そこには今までりしゃこ達とアベさん達の間にあった“壁”はいつしか消えていた

それからしばらくして―
りしゃこ達とアベさん達はいつの間にかすっかり和んでいた
お互いが昨日の死闘での健闘を称え合う
「ホント若いのにとっても強かったわね〜!」
「いえ・・・そんな・・・」
「そんなことないよ。ウチらじゃ思いつかない攻撃ばっかで、ホント参ったよ!」
「エヘヘ♪」
つい昨日の出来事なのに、とても感慨深く感じられた
四人で話している中に、他のメンバーもいつしか会話の輪に交じっていた
「でも、アベさんにアタシの魔法をマネされた時は、ホンット!ビックリしたんですよー!」
「でしょ!でしょ!アレ、初めて見た人は全員驚くのよねー♪」
「あの、ゴトーさん・・・ありがとうございました!アタシのこの剣、直して下さったんですよね?」
「ん・・・そんなお礼なんかいいよ。
ただ、アタシはこんな良い剣がダメになっちゃうのがもったいなかっただけ」
「でも、ホントありがとうございました!」
「どういたしまして」



そんなやりとりが続く中、不意にミヤビからある“質問”が飛び出した

「アタシ、思ったんですケド・・・お二人って超人的な強さですよね?」
その言葉にアベナッチ、ゴトーはまんざらでもなさそうな表情を浮かべてはにかんだ
「いやぁ〜!それほどでもないって!」
「そうそう、この力も“ラブマ”・・・むぐっ!?」

アベナッチが何かを言いかけた時、突然、ゴトーがアベナッチの口を手で塞いだ
「あ、あの〜・・・」
二人の行動を不審に思ったサキが声をかけた
「なんですか?その・・・“ラブマ”なんとかって?」
その質問に、アベ、ゴトーが明らかに狼狽えた
「え゙っ!?・・・い、いやぁ〜・・・」
「ア、アハハ・・・聞き違いじゃ・・・ないかなぁ〜?」
空々しく白を切っているが、その目は泳いでいた
そんな二人の様子に、他のメンバー達も
「えっ!?何なんですか?その・・・“ラブマ”なんとかって?」
と、追及する
二人が返答に窮していると、そこへ、またもあの女が登場した

「ん?何かえらい賑やかやなぁ〜」
「「ユーちゃん!?」」
りしゃこ達とゴトー達の様子が気になってユーコが部屋を覗きに来たのだ



ユーコの登場に、うっかり“秘密”を洩らしかけたアベ、ゴトーはより一層狼狽する
しかし、“秘密”を知りたいりしゃこ達にとっては願ってもない“チャンス”が訪れた

先手必勝、とばかりにサキがユーコに切り出す
「あの〜女王様、“ラブマ・・・”ってなんですか?」
「わ、わ、わ!」
慌ててアベナッチがサキの言葉を大声で遮る
「?」
アベナッチの大声が邪魔して聞こえなかったのか、ユーコはキョトンとしているばかり
事無きを得て、ホッとしたのも束の間、今度はマイハが
「・・・あの、“ラブマ”って何なの?」
とユーコに尋ねる
しかし、敵もさるもの
「あ〜っ!今日はいい天気だなぁ〜っ!」
と、ゴトーが強引に言葉を被せ、またもや事無きを得た
だが、これしきで引き下がるりしゃこ達ではない
両者が互いに見つめ合って牽制しあう中、モモが
「あのぉ〜・・・ユーコお姉様ぁ♪」
モモの言った『お姉様』の一言にユーコは即座に過剰反応し、
「え゙っ!?何?何?何?」
と食いついた
一度耳を傾けさせればしめたもの、後はゆっくりユーコに質問すればいい
せっかくの誤魔化す努力がフイになり、アベナッチとゴトーは思わず天を仰いだ



「で、モモちゃん♪お姉さんに何が聞きたいのかな〜?」
すっかり気分を良くしたユーコがモモの言葉に耳を傾けようとする
モモは当然ながら
「あのお、“ラブマ・・・”ってなんですかぁ?」
と質問する

「それはね・・・」
ニコニコしながらユーコが質問に答えようとする
もちろんりしゃこ達は興味津々といった様子で、ユーコの発言をワクワクしながら待ち望んでいる
しかし、ユーコは
「・・・教えない♪」
と可愛いらしく言った

わずか数秒後―
「・・・・・・」
ユーコの言動に室内が一瞬にして凍てついてしまった・・・
(あっ!ヤバッ!)
まさか自分の一言が滑ると思いもしなかったユーコは、冷ややかな視線にすっかり慌てふためいてしまう
耐え難い沈黙が漂い続ける・・・
いたたまれない空気が場を支配していく・・・
そして、ユーコはなんとか早急に失地回復する策を考えた結果・・・みんなの要望に応えることにした

すっかり諦めた様子のユーコが重い口を開く
「わぁーったわぁーった!じゃあ話すわ!もう・・・それでええやろ?」
その一言に、再びりしゃこ達の瞳が輝き出した
今まで黙ってきた“秘密”だけにしばしの間、躊躇ったが、意を決して語り始めた



「『ラブマ・・・』ちゅうんはな、ウチらがトゥンク様から託された“奇跡の力”・・・
『愛の装甲機神(ラブマシーン)』のことなんや」

「・・・・・・」
面白半分でユーコに聞いてはみたものの、飛び出してきた全く聞き慣れない言葉に、りしゃこ達はポカーンとしている
(やっぱり解らんか・・・)
ユーコはため息をついて、りしゃこ達に『愛の装甲機神』を理解させるため、傍にいたアベナッチ、ゴトーに一言命じた
「ナッチ!ゴッちん!“アレ”を“解除”して!」
ユーコに命じられたアベナッチ、ゴトーは初めは己の耳を疑った
ユーコの言う“アレ”はハロモニアにおける重要機密事項なだけに、人前で見せるのは“禁忌”とされてきた
それが女王の名において“解除”の命が下されたのがとても信じられなかったのだ
「ユーちゃん・・・“アレ”は・・・」
「もうええよ・・・この子らには、いつかは話さなアカンと思てたから
やから、この子らに見せたって・・・『愛の装甲機神』の姿を」
ユーコの決意をこめた言葉に、アベナッチ、ゴトーは戸惑いながらも『愛の装甲機神』の“封印”の“解除”を行い始めた



ユーコの命に従い、アベナッチ、ゴトーの二人が『愛の装甲機神』の“解放”の準備を始めた

「スゥーーーッ・・・」
目を閉じ、深呼吸をした後、精神を集中させる
すると、二人の息吹の高まりに反応して、静まり返った室内の空気が徐々に震えていくのが感じられた
やがて、その震動が耳鳴りを起こす程に達すると、突然、二人の身体中が光り始めた!

「「!!」」
光がそのまばゆさを増していったかと思うと、一瞬にして閃光に包まれた!
目も眩むような閃光を直視出来ず、りしゃこ達は目を閉じてしまう・・・

数秒後―
閃光が収まり、りしゃこ達が目を開けると、そこには“変身”したアベナッチ、ゴトーの姿があった
先程までの二人と明らかに違うのは、なにか金属製らしき『鎧』のようなものを身に纏っている点だ
しかし、りしゃこ達は不思議と驚きを感じなかった
いや、むしろ、二人の姿に“懐かしさ”すら感じていたのだ
何故、そう感じたのか、はじめのうちはわからなかったのだが、やがて、“記憶の糸”を辿っていくうちにりしゃこ達は“懐かしさ”の“理由”に気付いた



「「アッーーー!!」」
りしゃこ達全員が一斉に気付いた
りしゃこ達が感じていた“懐かしさ”の“理由”・・・それは―

「『ロボロボ』じゃない!?」
嬉しそうにサキが言った
その言葉に、皆も嬉しそうにウンウン!と頷く
しかし、ユーコの反応は意外にも
「『ロボロボ』!?・・・何やねんそれ!?」
だった
そのユーコの一言に、呆気にとられたのはりしゃこ達だった
「あの・・・ご存じですよね?ノノさんの『ロボロボ』?」
きっとユーコが忘れてるだけだ、と思ったサキは再度言葉を繰り返した
しかしそれでもユーコの怪訝そうな表情は変わらなかった

だが―
「あ〜〜〜っ!!」
サキの言葉にユーコではなくアベナッチが嬌声をあげた
「な〜んだ!みんなノノの『ラブマシーン』を見たことあるんだ〜!」
アベナッチの言葉に傍にいたゴトーも
「あー、アレね。アレって『ロボロボ』って言うんだ!」
と一言呟き、ウンウンと頷く
二人の思い出した様子に慌てたユーコだったが、やがて二人同様、
「あーーーっ!!アレか!?」
と、ようやく気が付いた

腕組みし、一人でウンウンと頷いた後、ユーコが晴れ晴れとした顔つきで言った
「そう・・・アレか『愛の装甲機神』やねん!」



「「えーーーっ!?」」
室内をりしゃこ達の叫び声がこだました
「アレが・・・その、『愛の装甲機神』なんですか!?」
目をぱちくりさせながらサキがユーコに尋ねた
「ん?そやけど?」
ユーコは事もなげに言った
その言葉を聞いた途端、りしゃこ達は軽く脱力した
ユーコから“重要機密事項”と、もったいぶって言われたものだから、一体どんなものなのか
正直ドキドキワクワクしていただけに、そのガッカリ感は大きかった

やや落胆しているりしゃこ達を見て、ユーコは眉をひそめ、
「ちょっとなんや、そのガッカリした顔は〜!」
と、ムッとした
そんなユーコを
「まぁまぁ・・・」
とアベナッチ、ゴトーが必死になだめる

そんな中、ゴトーがりしゃこ達に向かって、一つ提案をした
「みんなガッカリしてるみたいだけど、コイツの凄さ・・・見せてあげよっか?」
すると、ガッカリしていたりしゃこ達の表情もすっかり明るくなって
「えっ?ホントですか!?」
「見たい見たい!!」
と、はしゃぎ出した
「ちょっ!ゴッちん!?それはアカンて!」
さすがにさらなる“秘密”の公開は不味い、と思ったのか、ユーコはすかさず制止に入る



「「え〜〜〜っ!?」」
『愛の装甲機神』の“秘密”公開を渋るユーコに、りしゃこ達から情け容赦なくブーイングが飛んだ

「コラーーーッ!」
りしゃこ達のブーイングにユーコは大人げなく吠えるが、ゴトーに諭される
「別にいいじゃん?・・・いずれ解ることなんだし」
ゴトーを援護するようにアベナッチも
「いいじゃない?みんな喜んでくれるし」
と、“秘密”公開を後押しする
当然、りしゃこ達は二人の発言に歓声を送る

圧倒的大多数の“賛成”の声に押されて、渋々ながらユーコも
「わぁーった!わぁーった!・・・もう好きにしぃ!」
と、了承した

「「やったぁ〜っ!」」
大喜びのりしゃこ達に、アベナッチ、ゴトーが目を細める
そして、喜びも束の間、ゴトーがりしゃこ達に切り出した
「じゃあ、早速だけど、誰かアタシに斬りかかってちょうだい!」

「「!?」」
ゴトーの唐突で奇妙な申し出に、りしゃこ達は目を白黒させてしまう・・・
「えっ!?“アレ”をやるの!?」
ゴトーの言葉に、アベナッチの声が上ずる
そして、傍で聞いてたユーコまでもが
「えっ!?ホンマに!?」
と、目を爛々と輝かせた



アベナッチ、ユーコが色めき立つ程のゴトーの『愛の装甲機神』の“秘密”公開に、
りしゃこ達のテンションは否が応でも上がっていく

「じゃあ・・・剣が使えるのは・・・」
「あっ!アタシがやります!」
ゴトーの問いかけにいち早く立候補したのは、細身剣を扱うユリーナだった
『魔導大会』で実際に闘い、その後もゴトーの奮闘ぶりを目の当たりにしているだけに、
同じ“剣士”として、ゴトーの真の実力を見てみたかったし、自分の実力を試してみたかったのだ
やる気十分のユリーナに、ゴトーも相手に不足なし、と判断してOKを出した

そして、ゴトーの“秘技”公開の時がきた―
「じゃあ、打ち込んできてもいいよー!」
「えっ!?でも・・・」
躊躇うユリーナにゴトーが剣による“打ち込み”を促す
しかし、ユリーナが躊躇うのには“理由”があった
ユリーナの目の前にいるゴトーは信じ難いことに、目隠しをして椅子に腰掛けているのだ
加えて、両腕は腕組みをしたまま、である
如何にゴトーが卓越した超一流の“剣士”であったとしても、目隠し、腕組みの状態では、
同じ“剣士”のはしくれのユリーナの斬撃を躱すのは、到底不可能としか思えないのだ



「大丈夫だよ」
ゴトーがそう言うものの、丸腰の相手に剣を振るうとあっては“剣士”の名折れ―
そう思っているユリーナはゴトーに向かって剣を振るうことが出来なかった

ユリーナが躊躇っているうちに、時間は刻一刻と過ぎていく・・・
やがて一同も、ユリーナの優柔不断さに次第にじれてきた
「ホラ、早く!」
ゴトーの“催促”にも、ユリーナは剣を振るえなかった
一同のイライラがピークに達しようとした時、突然、チナリが動いた

「チー!?」
驚くユリーナを無視してツカツカとゴトーの傍に歩み寄っていく
そして、ゴトーになにやら一言耳打ちをした
ゴトーもチナリの耳打ちに満足気に頷き、ユリーナに向かって一言物申した

「ユリーナちゃんはピリリまでだなぁ」

その一言を耳にした途端、ユリーナが突然、怒りに震え始めた
そして、
「ギャーーース!!」
と叫ぶや否や、大上段からゴトーめがけて剣を振り下ろした!
怒りに任せたユリーナの斬撃は、野生の熊の振り下ろしの如く、ゴトーの頭部を打ち砕くかのように思われた―
それほどまでの、“会心の一撃”だったのだ



ユリーナの“会心の一撃”を振り下ろした瞬間を、誰もが目を逸らすことが出来なかった
それぐらいの一瞬の出来事であった

誰もが瞬間的に、ゴトーの身体から鮮血が飛び散るシーンを想像し、思考が停止してしまった
しかし、一同は耳障りな金属音によって現実に引き戻される

ガキィィィン!!

よく目を凝らしてみると、ユリーナの剣はゴトーの頭上僅か10センチくらいのところで止まっていた
そして、ユリーナの剣を阻んでいたものは、鈍い銀色をした、なにか動物の節足の形状をしたものだった

派手な金属音に、りしゃこ達も、剣を振り下ろしたユリーナも我に返る
そして、目の前で起きた奇跡的な出来事にしばし呆然とした後、やがて歓声をあげた
「きゃーーーっ!!」
「すっごーーーい!!」
久し振りにゴトーの“秘技”を見たアベナッチやユーコも、思わず嘆息をつくほどだった

周囲がやんややんやの大歓声の中、正気に戻ったユリーナがゴトーに
「あ、あの・・・スミマセンッ!」
と必死に頭を下げていた
だが、ゴトーは意にも介さず
「だから『大丈夫』っていったでしょ?
♪大丈夫、きっと大丈夫〜大丈夫、きっと大丈夫〜!」
と鼻歌まじりに悪戯っぽく微笑んだ



しばらくみんながゴトーの“妙技”に酔いしれていた
そこへ、りしゃこ達から質問が飛び出した

「あの・・・アレって一体?」
りしゃこ達には『愛の装甲機神』がひとりでに作動してユリーナの斬撃を防いだ―
あの奇妙な現象が気になって仕方がなかったのだ

「ああ、アレがゴッちんの“秘技中の秘技”やな!」
ユーコが誇らし気に語る
「ゴッちんの『愛の装甲機神』の特性は、『剣撃』に特化したものなんや!」
「そうそう!ゴッつぁんが意識を研ぎ澄ますと、自動的に攻撃したり防御したり・・・
まさに『自動機械鎧(オートメイル)』だね!」
アベナッチが合いの手を入れる

りしゃこ達も理屈はよく解らないが、とにかく感心した
「この『愛の装甲機神』は、もうアタシの身体の一部なんだよね・・・」
『愛の装甲機神』の“核”を愛しそうに撫でながら、ゴトーが呟く
その様子を見たりしゃこが、
「まるで、“相棒”のようだもん!」
と、ふと口にした
「・・・・・・」
その言葉に、みんなが一瞬沈黙した
そして次の瞬間、
「「おおーっ!」」
と、歓声が上がった
「りしゃこ!うまいっ!」