ミッツーの挑発に呼応するように、ジュンジュンとリンリンはミッツーに迫る！
『ハァァァァァーッ！』
『ヒュオォォォーッ！』
そして二人同時の神速のコンビネーションが繰り出された
『ハ！ハ！ハ！ハ！ハイィィィィーッ！』
『フンッ！ホッ！ハッ！』
息もつかせぬ程の猛攻・・・それをミッツーはガードを固めてダメージを最小限に抑えている
しかし、２人の見事なまでのコンビネーションの前に反撃できず仕舞いでもあった
傍から見ていても、このままではジリ貧、２人の猛攻にミッツーが耐え切れなくなるのは時間の問題なのは明らかであった
「ミッツー！」
それを見かねたコハがミッツーの助太刀に入ろうと飛び出そうとした
だが、それをサァヤとキッカの２人がコハを力ずくで制止した
「コハさん！ダメです！」
「ちょっと何すんのよ！？アタシはミッツーを助けに・・・」
「待って下さいっ！これはミッツーさんたってのお願いなんです！」
なおも暴れるコハをキッカがなだめる
「アタシ達は頼まれたんです。コハさんと一緒にミリバを倒すように・・・
ジュンジュンとリンリンはアタシが封じ込めるから・・・って」


「そんな・・・」
自らを囮にしてジュンジュン・リンリンと心中する・・・
ミッツーの秘めた悲壮なまでの“覚悟”に、コハは言い表せぬショックを受けた
だが、そんな感傷に浸る間もなく“その時”はやってきた
「ミッツー流、絶対防御壁・『アンチンキヨヒメ・釣り鐘落とし』！」
ミッツーが印を結ぶと突然頭上に巨大な釣り鐘が現れ、ミッツーとジュンジュン・リンリンの３人の真下へと急降下し、
そのまますっぽりと呑み込んでしまった・・・
ｸﾞﾜｯｼｬｧｧｧﾝ!!
３人を呑み込んだ巨大な釣り鐘が落下した衝撃で周囲一帯に地響きと大音響を撒き散らした
「うわあぁぁぁっ！」
つんざくような耳鳴りにコハ達３人は急いで強く耳を塞ぐ
やがて耳鳴りが止んだ後、コハ達は改めて周囲を見渡す
目の前には３人を呑み込んだ巨大な釣り鐘・・・
そしてそのてっぺんにはミリバが３人を見下ろしていた
しかし、先程までの余裕綽々ぶりはどこへやら、真剣な顔つきになっていた
「くっ・・・！せっかく手に入れた木偶人形を・・・
こうなったらお前達を木偶人形にしてやる！」
吠えるミリバにコハも負けてはいなかった
「うるさい！自分の手を汚さない卑怯者め！絶対にアタシがギッタンギッタンにしてやるんだから！」


「変身っ！」
眼前の仇敵・ミリバを討つべく、コハは眩い閃光とともにその身を『美少女魔法使い☆キラリちゃん』へと変えた
「！？」
コハの“変身”を間近で見たミリバは驚くと同時に身体の奥底から沸き上がってくる好奇心に酔いしれていた
「ウフフ・・・面白いわ！今までにないタイプの木偶人形になりそうね」
ミリバの言葉にカチン！ときたコハ改めキラリちゃんは痛烈にやり返す
「誰があんたなんかの人形になるもんか！その膨れたホッペに二倍に腫らしてやるんだから！」
「なんですって！？」
カウンターを喰らったミリバは顔を真っ赤にする
そして感情的になったミリバは懐から例の袋を取り出し、中身をぶち撒けた
「泥だんご！コイツらを八つ裂きにしてやれ！」
地面から次々とミリバの“木偶人形”が湧いてくる
そしてその集団の中にミリバも降り立つ
「さぁ、いくよ！秘技・『融影守衛』！」
先程ジュンジュンとリンリンの目の前から姿を消したあの技だ・・・
だが、キラリちゃんは既にこの技の秘密を知っていた
だから、キラリちゃんは傍にいるサァヤとキッカに檄を飛ばす
「サァヤ！キッカ！離れちゃダメ！一ヶ所に固まるのよ！」


「ハイッ！」
「了解ですぅ！」
キラリちゃんの号令にサァヤ、キッカは機敏に反応し、３人で背中合わせの陣形を組む
「ミリバ！あんたの技の正体は見切っているわ！」
姿を消したミリバに向かってキラリちゃんは叫ぶ
『嘘よ！アタシの術は完璧なんだから！嘘言わないでちょうだい！』
キラリちゃんの言葉にミリバが噛みつく
そんなミリバにキラリちゃんは自信たっぷりに言い放った
「あんたの技の正体は、周りの泥だんごに紛れるだけのシンプルな技・・・
今までの泥だんごに比べてあんたの泥だんごが小さいのは、そのためよ！」
『くっ・・・！』
キラリちゃんの指摘に図星を突かれたミリバの悔し気な声が漏れた
しかしミリバは心を落ち着けたのか、すぐさま
『ふぅん・・・だから不意をつかれないようにと３人で固まって背中合わせになったワケね？
ずいぶんな浅知恵なのね・・・その程度のことでアタシの奥義の数々から逃れられると思ってるの！？』
と毒づいてみせた
ところがキラリちゃんはミリバの言葉を意に介さない
「３人で集まったのは不意をつかれないため・・・そしてもうひとつ、特別な理由があるわ！」


『フン！強がりを・・・』
キラリちゃんの言葉を鼻であしらったミリバであった
だが、まさかその数秒後にはすっかり後悔することとなるとは思ってもみなかった
「サァヤ、キッカ・・・ちょっとくすぐったいけどガマンしてね！」
「ひゃあ！？」
「きゃっ！？」
突然、キラリちゃんは背中合わせの状態から振り返り、サァヤ、キッカの背中に手を当て、何やら呪文の詠唱を始めた
しかし、その行為は自らの背中を外に向ける訳であるからあまりにも隙だらけ
無論、隙だらけのキラリちゃんを見逃すほどお人好しなミリバではない
『何をするつもりかわかんないけど、させないわよ！いくよ！お前達！』
ミリバは泥だんごに檄を飛ばし、一斉にキラリちゃん達に襲いかかった
「あっ！キラリちゃん！来てる！来てる！」
「ヤバいですっ！なんとかしないと！？」
浮き足立つサァヤとキッカのことはお構い無しにキラリちゃんはただひたすら呪文の完成を待った
そして―
「さぁ、いくよ！キラリン☆イリュージョン！出でませ！式神・『破犯刑鬼（パパンケーキ）』！」
そう叫ぶと、３人の足元から、なにやら岩の塊のようなものが出現した！


【式神・破犯刑鬼さんのイメージ画像】
http://milky.geocities.jp/susu01084gazou4/080518pre5go-57.jpg

キラリちゃん達３人の前に姿を現した『式神・破犯刑鬼』―
その容貌はまるで「生きたお菓子の家」「ケーキの化け物」とでも言えばいいのか・・・
いささかメルヘンチックな外観が式神に似つかわしくないとも言える
「あ、あの〜・・・」
突如現れた奇妙な生き物に、サァヤとキッカは開いた口が塞がらなかった
それも当然、何しろサァヤとキッカの常識では考えられない魔法だからだ
呆然とするサァヤとキッカをよそに、キラリちゃんは式神・破犯刑鬼に命を下す
「いけっ！破犯刑鬼！アイツを食べちゃえ！」
『パッパーン♪』
可愛らしい雄叫びも高らかに破犯刑鬼は泥だんごに狙いを定めた
そして、何をするかと思いきや、いきなり両腕からなにやら白と黒の液体らしきものを乱射し始めた！
ﾄﾞｩ!! ﾄﾞｩ!! ﾄﾞｩ!! ﾄﾞｩ!!
次々と乱射される液体が泥だんごに命中すると、なんと、泥だんごはさながら石膏像のようにカチンコチンに固まってしまう・・・
それからしばらくして、あっという間に立ち並んだ泥だんごの像を見たキラリちゃんは満足そうに微笑んだ
「どう？破犯刑鬼のクリームとチョコレートのコーティングのお味は？」


満足気なキラリちゃんとは対照的に、泥だんごをあっという間にお菓子の塊にされてしまったミリバは愕然とした
『な・・・なんてムチャクチャな！？』
キラリちゃんの常識はずれ且つ破天荒な戦いぶりに困惑してしまう
果たして、この常識の通用しない相手をどう対応すればいいのやら・・・
しかし、そんなに悠長に考えているヒマをキラリちゃんは与えてはくれなかった
「いくよっ！破犯刑鬼！必殺！『発火発火散泥(はぴはぴさんでい)』！」
『パッパーン！』
キラリちゃんのかけ声に破犯刑鬼が背中に背負ったロウソクから火花を噴火させる！
ｼｭﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ!!
矢継ぎ早に発射された火花はバルカン砲の如くお菓子の塊になった泥だんごを次々と粉々に粉砕していく
「スゴいぜ・・・」
「カッコいいですぅ♪」
頼もしい“助っ人”の登場に、サァヤとキッカもつい顔がほころぶ
反対に災難なのはミリバである
『わっ！？わっ！？わっ！？』
乱射される火花の集中砲火になすすべなく、逃げ回るので精一杯だった
そして、その集中砲火が途絶えた時、ミリバは自分が罠に嵌められたことにようやく気付いたのであった


『えっ！？ちょっと待ってよ！』
ミリバが思わず呻いた
その理由は・・・？
「今頃気付いたようね・・・もう逃げ場はないよ！」
してやったり、とばかりにキラリちゃんがほくそ笑む
というのも、ミリバが呼び出した泥だんごを全滅させたからだ
（なぁ？『逃げ場』ってどういうことなんだ？）
キラリちゃんの言う『逃げ場』が今一つピンとこないサァヤは隣にいるキッカにこっそりと耳打ちをする
するとキッカはやや呆れ顔でサァヤに答えた
（あのね、あのミリバっていう人の隠れ身の術の正体は、大勢の泥だんごに紛れて姿を隠す・・・っていう術なの
それが泥だんごが全滅した今、どうなると思う？）
（あっ！）
キッカに言われて、サァヤもようやく気付いた
（だからあの泥だんごのヤローも人間サイズだったんだな？）
（あっ！そうよね・・・）
２人の考察通りであった
ミリバの隠れ身の術・『融影守衛』は大勢の泥だんごに紛れて不意討ちを行う・・・という手合いのものだった
だが、手品と一緒でタネが明かされた時点でもうその術は何の意味も持たない
人を欺き、人を操り、人を陥れる卑劣漢・ミリバに、いよいよ最期の瞬間が迫ろうとしていた


「ミリバ！さっさと出てこい！」
「そうだ！覚悟しろ！」
「そうです！もう年貢の納め時なのですっ！」
キラリちゃん達３人に言われるがままに、ミリバは隠れ身の術を解いてその姿を現す
しかし不思議なのは、ミリバの顔には依然として不敵な笑みを浮かべていたことだ
「てめぇ！何ヘラヘラ笑ってるんだよ！」
ミリバの余裕ぶりが気に食わないサァヤが噛みつく
だが、それでもミリバは涼しい顔をしている
その余裕ぶりが不気味ですらあった

「！！」
キッカはミリバのあまりにもふてぶてしい態度に何か底知れぬ不気味さを感じ取った
そしてその予感を隣にいるキラリちゃんにこぼす
「キラリさん・・・あの人、まだ何かを隠し持ってますよ、きっと・・・」
すると、キッカの意見にキラリちゃんも
「うん・・・アタシもそう思う」
と、同調する
ミリバのふてぶてしさの根拠はなにか？それがわかるまでは迂闊に手出しは出来ない・・・
そうキラリちゃんとキッカが考えていた矢先、せっかちなサァヤがミリバに突っ込んでいった
「てめぇ！ぶっ飛ばしてやる！」
サァヤが駆け出したその時、ミリバが遂に切り札を出してきた！


『仕方がないわね。見せてあげる！アタシの究極の姿を！』
そう言うと、ミリバは両腕を頭上高く挙げ、拳を握り親指だけ突き出した
そしてその親指でもって己の大胸筋を思い切り突いたのであった
『ふんっ！』
ﾄﾞｽｯ!!という音が聞こえてきそうなくらいの勢いで身体を刺し貫く
一見すると、ただの自傷行為にしか見えないが、ミリバのそれは目的が全く異なったものであった
『ウフフ・・・アハハハ・・・キタァーッ！！』
突如、ミリバが絶叫する！
それとともにミリバの身体に異変が起き始めた！
身体中が急激に、且つ不自然に肥大し、膨張していく！
『キタキタキタキタキタァー！！』
何かに取り憑かれたように絶叫するミリバ。その様は身体の膨張に快感を覚えているようですらあった
「な・・・なんだ！？」
ミリバの異変を目の当たりにして、さすがに気味悪いと思ったサァヤは足を止めてしまう
そしてサァヤから少し離れたところにいるキラリちゃんもキッカも、目の前の不気味な光景に
「何なのよ・・・アレ・・・」
「気持ち悪いです・・・」
としか言えず、傍観している他なかった


数秒後―
ようやくミリバの“異変”が収まった
改めてミリバの身体を見てみると、身体の体積が約２倍近くに膨れ上がり、全身の至るところに見事なまでの筋肉が隆起していた
まさしく筋肉の化物、筋肉ダルマ・・・
全く変わり果てた姿に、キラリちゃん達はしばらく声が出なかった
そんなキラリちゃん達の様子にミリバは満足そうな表情を浮かべる
そして驚く３人に向かって、“異変”の秘密を自信たっぷりに語り始めた
『どうかしら？アタシのこの究極のボディは？
美しすぎて、声も出ないみたいね？
それとも何故、こんな究極のボディになったのかが不思議みたいね？
いいわ・・・教えてあげる
アタシが盗んだ秘伝書には人体を破壊する“秘孔”の数々が書かれてあったわ
だけど、それとは別に、人体を急激に活性化させる“秘孔”についても書かれてあった
アタシが突いたのはモチロン後者・・・人体を限りなく活性化させてその能力を極限まで引き出す“秘孔”・・・
その名も『怒座（どざ）』！！』
ミリバの独り語りに、３人は衝撃を受けた
追い詰めたハズが、逆に追い詰められてしまった・・・その精神的ダメージは大きかった


「そんなぁ・・・」
ミリバのまさかの“切り札”を目の当たりにしたキラリちゃん達３人はすっかり落胆してしまう
そんな３人の姿にミリバはしてやったり、といった表情を浮かべる
そして、落胆する３人に間髪入れずに襲いかかるのであった
『さぁ！楽にしてあげる！』
ミリバが一歩駆け出す
その標的は・・・痺れを切らして単独で飛び出していったサァヤ！
「えっ！？」
気の緩みもあったのか、不意を突かれたサァヤはミリバの姿を見失ってしまう
「サァヤ！早くガードして！」
サァヤの背後から相方・キッカの声が飛ぶ
「えっ！？えっ！？」
キッカに言われるがままにサァヤは素早く腕を交差させ防御体勢を取る
するとその直後、サァヤの両腕に強い衝撃と、重く鈍い痛みが走った
「ぎゃっ！」
・・・ﾄﾞｽﾝ!!
細身のサァヤが強い衝撃に耐え切れず、軽々と吹き飛ばされてしまう
サァヤを襲った衝撃、それは急接近したミリバの重い拳・・・
しかし、筋肉増強秘孔『怒座』を突いたミリバの肉体はまさに全身凶器・・・
単なる正拳突きが巨大なハンマーで殴られたような威力を生み出すのだ
その様をまざまざと見せつけられたキラリちゃん達も、その威力を全身で味わったサァヤも声も出なかった


サァヤを一撃で吹っ飛ばしたミリバの目が、次なる獲物を捉えた
その獲物とは、無論キラリちゃんとキッカ！
『さて、次はあなた達の番ね！』
そう言うや否や、ミリバが２人に向かって駆け出した
サァヤの時と同じく、ミリバはたった一歩の踏み出しで２人との間合いを縮め、急接近したのだ
「！！」
「危ないっ！」
キラリちゃんがミリバの姿を目で捉えたその時、何者かが不意にキラリちゃんの視界を遮った
ﾄﾞｺﾞｫ!!
「ぎゃっ！」
悲鳴とともに、キラリちゃんの傍を何かが駆け抜けていった
「キッカ・・・？」
キラリちゃんは気付いた・・・キッカが身を挺して自分をミリバの拳から護ってくれたことを・・・

だが、そんな命懸けの努力も無に帰そうとしていた
そう、今、ミリバはキラリちゃんの眼前に悠然と立っているのだ
（こ・・・怖い！）
圧倒的なまでのミリバの暴力に、怖いもの知らずのハズのキラリちゃんが恐怖してしまった
（どうしよう！？どうしよう！？）
目の前にジュンジュンとリンリンを傷つけた“仇敵”がいるのに、身体が萎縮して動かない！
そんなただ立ち竦んでいるだけのキラリちゃんに、ミリバは無情にも拳を振り下ろす！
『バイバ〜イ♪』


ﾄﾞｺﾞｫ!!
「・・・っ！」
ミリバの振り下ろした凶器の拳がキラリちゃんの胸部を直撃する！
その凄まじい勢いたるや、キラリちゃんの身体ごと大きく後方へ吹き飛ばしたのであった
『ジ・エーンド♪』
会心の手応えに、ミリバは早々と勝利宣言を行ってしまう有り様だ

（ダメだ・・・勝てないよ・・・）
ミリバに身体も心もズタズタにされたキラリちゃんはもはや動く気力すら失いかけていた
だが、キラリちゃんにまだ息があると見るやミリバは卑しい笑みを浮かべつつ、一歩一歩キラリちゃんへと近づいていく
『あら？まだ生きてたの？しぶといわね』
「！？」
ミリバが接近してくることを感じたキラリちゃんはなんとか逃げようと上体を起こして後退りする
『あれ？すっかり怯えちゃってるわね？可愛いわ♪』
その光景が愉快なのか、ミリバはゆっくりとキラリちゃんに近づいていく
必死に逃げるキラリちゃん・・・しかし、その“敗走”も、急に終わりを告げる
ｺﾞﾝｯ!!
「！？」
キラリちゃんの背中に、何か硬いものがぶつかった
『残念♪もう行き止まりよ♪』
にやけ面でミリバが言い放つ
行き止まり、と聞いてキラリちゃんはすぐさま背後を振り返った
そこには・・・キラリちゃんの勝利を信じ、自らを犠牲にした後輩・ミッツーの造り出した釣り鐘があった


「これは・・・ミッツーの・・・」
ミリバの脅威にパニックになっていたキラリちゃんであったが、ミッツーの釣り鐘を目の前にしてそれがピタリと止んだ
そして耳を澄ませば、中から怒声と悲鳴が聞こえてくる
そう、今、ミリバと対峙しているキラリちゃん同様、ミッツーも今、木偶人形と化したジュンジュン・リンリンと戦っているのだ！
釣り鐘の中から聞こえてきた声が、キラリちゃんに大事な“なにか”を思い出させた
（そうだ・・・ミッツーはアタシのために身代わりになってくれたんだよね
ミッツーだけじゃない。ジュンジュンも、リンリンもアタシのために戦ってくれたんだっけ・・・
アタシだって・・・負けてらんない！負けるもんか！）
キラリちゃんの心に勇気が湧いてくる！その勇気がキラリちゃんを奮い立たせる！
身も心もボロボロだったハズのキラリちゃんが、再び立ち上がった！
だが、面白くないのはミリバ
釣り鐘を目にした途端、パニックから立ち直りつつあるキラリちゃんが気に食わなかった
『このぉ！ムカつくんだよ！』
ミリバがキラリちゃんの息の根を止めようと再び剛拳を振り下ろさんとする！
もし、これを食らえばキラリちゃんは二度と立ち上がれないだろう
だからキラリちゃんは全神経を、この一撃に集中させた