「だ、誰ですか!?」
キョトンとした顔つきでミッツーが謎の女性の顔をまじまじと見つめる
ミッツーに倣ってキラリちゃん達も謎の女性の顔をまじまじと見つめる
すると、謎の女性は
「ちょっと、やだよ〜♪いくらアタシがべっぴんさんだからって、そんなあんまりジロジロみないでよ〜♪」
と、突然、照れまくるではないか?
(な、なんなの・・・この人?)
調子外れの答えが返ってきて、一同は困惑する
どうにもこうにも・・・絡み辛いのだ
そんなひとしきり照れる謎の女性に呆れつつも、キラリちゃん達は女性を問い詰める
「あの、どなた様・・・ですか?」
その一言に、謎の女性はポン!と手を叩き、
「あ〜っ!」
と、声をあげた
「そっか!あんたたちアタシのこと知らないんだ〜?」
そうひとりごちた後、改めて一同に自己紹介する
「や、はじめまして!アタシ、マコピ!てなワケで・・・ヨロシク!」
「えっ?」
一同は謎の女性の名前が“マコピ”だったことで初めて正体に気付いた
「あの、ひょっとして・・・」
「元・『暁の乙女』の・・・」
「『変幻自在のコマンドー』マコさんですか?」


「おっ!知ってるじゃん?そうだよ!アタシが『変幻自在のコマンドー』・マコピ様だよ!
よく知ってたねー。アタシャ嬉しいよ!」
過去の通り名を言われ、謎の女性ことマコピはすっかり有頂天になる
しかし、それよりなにより、キラリちゃん達に取ってはいろいろと尋ねたいことだらけだ
「あの、ひとつよろしいですか?」
浮かれてるマコピに、ミッツーが声をかけた
「ん?何?」
「コンさんと・・・マヤザックの関係、それとマコピの目的です」
「!!」
ミッツーの質問を聞いたマコピは急に押し黙った
マコピにとって、まさかの質問だったのであろう
だが、ことの真相を知りたいミッツーはさらに質問を続ける
「見たところ、マコピさんはマヤザックを追いかけてたみたいですし、それに、マヤザックにはなにか遺恨があるように見えたんです」
ミッツーの言葉を静かに聞いたマコピはしばし沈黙した後、今までに起きた身の上のことを語り出した

「どこから話せばいいかな・・・?
ミッちゃんはアタシとコンコンが一緒に『暁の乙女』を除隊したのは知ってる?」
「・・・はい、知ってます」
その後、マコピの口から、“衝撃の事実”が語られ始めた


「あれは“除隊”じゃないんだ・・・アタシとコンコンは実質“追放”されたんだ」
「「!!?」」
マコピのその一言を聞いた途端、全員が絶句した
“除隊”ではなく“追放”・・・
一体、マコピとコンに何があったというのか?
しばし呆然としているキラリちゃん達が少し落ち着くのを待ってから、マコピは再び語り出した
「アタシとコンコンが“追放”された理由はね、アタシとコンコンが興味本位で“ある物”を無断で持ち出したからなんだ・・・」
語るマコピの表情が、先程とは違って少し陰のある表情へと変わった
マコピの様子の変化に気付いたミッツーではあったが、勇気を振り絞り再度質問を切り出した
「その・・・“ある物”って、何なんですか?」
いずれ来るであろうと思っていた質問にマコピは少し息をつき、そしてこう言った
「『禁断の書』・・・」
「「・・・・・・」」
マコピの答えがある程度予測出来ていたとは言え、一同は少なからずショックを受けた
『禁断の書』・・・この書を一度開いたものは心を闇に囚われ、二度と光のある場所へは戻れなくなる、そんな恐ろしい代物だ
それをマコピとコンは持ち出したというのか?


「あれは、ちょうど『暁の乙女』の隊長・ミキちゃんが突然失踪して、次に誰が次期隊長に指名されるか?っていう時だった
その時に残っていたメンバーはアタシとコンコン、アイちゃんとガキさんの同期の4人だけ・・・
突然巡ってきた憧れの隊長になれるチャンスに、みんな火花を散らしてた」
そこまで話すと、マコピは少し息をつく
キラリちゃん達はマコピの語る事実に、全員が固唾を呑んで聞き入っていた

再びマコピが語り出す
「もちろんアタシもコンコンも昔から『暁の乙女』の隊長に憧れてたから、どうしても隊長になりたかったんだ
でもそんなある日、アタシ達の耳に、こんな噂が耳に入ってきたんだ
『次期隊長はアイちゃんで決定』だって・・・なんでもアイちゃんは女王様のお気に入りだから、選考会なんかせずにほぼ決まりなんだって
・・・後になってわかったんだけど、それは全くのデマだったんだけど
でも、当時のアタシはそれを聞いてスゴいショックだった
だって、アタシはアイちゃんに負けてない自信があったから
だからその噂を聞いて余計に腹が立った・・・そして、失望したんだ
『所詮、隊長なんかえこひいきで決まっちゃう』んだって・・・
それからのアタシはすっかり何事にもやる気を失くしてしまった・・・」


「その時だった。アタシがコンコンに誘われたのは・・・」
少し遠い目をしてマコピが呟いた
そして一息ついて、また語り出した
「コンコンとアタシは半ば自暴自棄になっていた・・・『こんなの、やってられない!』って
そん時、コンコンが閃いたんだ。『“実力行使”すれば、隊長職レースもひっくり返せる』と
そして、2人で『禁断の書』を盗みに行ったんだ」
ぽつりぽつりと話すマコピ
その一言一言をキラリちゃん達一同はただ静かに耳を傾けていた
やがて、マコピが今までより深く息をついた
その深い一息から、マコピがこれからいよいよ核心を語るであろうことが推察出来た

マコピが語り出した
「『禁断の書』の在処は、女王様のお気に入りのヤグーさんが管理してるのは元々知っていた
だから2人でヤグーさんの家に遊びに行ったフリをしてこっそり持ち出そうとしたんだ
差し入れのお酒の中に睡眠薬を忍ばせて、ヤグーさんがぐっすり眠ったところで物色するつもりだった
でも・・・」
ここでマコピの言葉が少し途切れた
続きが気になるキラリちゃん達一同は全員身を乗り出して
「でも・・・?」
と、聞き返した


すると、マコピは照れくさそうに頭を掻き、こう言った
「間違えてアタシが睡眠薬入りのお酒を飲んじゃってさ・・・そのまま眠っちゃった♪」
ズコー
前のめりでマコピの話を聞いていたキラリちゃん達一同は一斉にずっこける
「ちょ・・・何なんですかそれは!?」
思わずミッツーがツッコミを入れてしまう程だった
しかし、マコピは真面目な顔で
「仕方ないじゃん!ホントのことなんだからさー!」
と、反論する
結局その後、話が進まないということで再びマコピが話し始めた
「今になってみればさ、ヤグーさんも多分アタシ達の魂胆に気付いてたハズだから、こっそりアタシと自分のお酒を交換したんだと思うの」
この時キラリちゃん達は
(思いっ切り油断してんじゃん!?)
と心の中で思ってはいたが口には出さなかった
「それで結局はコンコンだけが『禁断の書』を開いたところで何故か気を失ってしまってね、
そこをヤグーさんに取り押さえられてジ・エンド・・・ってことになったの」
ひとしきりマコピの話を聞いたキラリちゃん達一同
そこでミッツーがふと気付いた“あること”を質問した
「話は大体わかりました。ところで、コンさんはいつ、どこでマヤザックと接触したんですか?」


「恐らく、『禁断の書』を開けた瞬間から、だと思う」
マコピは静かに言った
「アタシ達の“事件”はヤグーさんを通じてあっという間に女王様の耳に入ったの
そして、その日の内にアタシとコンコンはお城に身柄を拘束されて一週間後・・・
アタシとコンコンは表向きは『除隊』のという形の『追放』処分を言い渡されたんだ」
その時のことを語るマコピはどこか悲しげであった
「『暁の乙女』を『追放』されるなんて思ってもなかったから、アタシ達は今後どうすればいいかなんてとてもじゃないけどわかんなかった
だからとりあえずアタシとコンコンはひとまず故郷に帰ったの
それから約半年後、アタシの元に一通の手紙が届いた・・・」
「手紙?何の?」
キラリちゃんがすかさず尋ねる
マコピは少し間を置いてからまた話し始めた
「手紙は“極秘任務”について。内容は『コンの消息を追跡しろ』―
手紙を初めて見た時はなんのことかさっぱりわかんなかったけど、よく読んでみると、
コンコンが『追放』されて以降、怪しい行動を取ってることが明らかになったんだ
その内の一つが、とある寺院に大事に保管されてあった『秘伝書』の強奪事件・・・」


『秘伝書』の強奪事件―
その言葉を聞いたキラリちゃん達は一斉にジュンジュン、リンリンの方を向いた
すると、2人は苦虫を噛み潰したような顔でこう言った
「そうアル。この女がアタシ達の村に突然フラリと立ち寄ったアル」
「うん。自分は世界を旅して回っている学者だっていうことを言ってたアル」
「アタシ達の村には客人は最大限もてなす・・・って風習があったからアタシ達はこの女を精一杯もてなしたね」
「この女も始めの内はアタシ達にとっても親しくしてくれたね。でも、それはすぐに終わったよ」
そう話していく内に、ジュンジュンとリンリンの言葉が次第に熱を帯び始めてきた
「だけど数日後、突然村のお寺から大事に保管してあった『秘伝書』が失くなっていたアル」
「それも『秘伝書』を護っていた護衛を全部やっつけて・・・
護衛からの話で、犯人はあの女だってことはすぐにわかった」
「でも、あの女は村から姿を消した後だった
それからアタシ達は来る日も来る日もあの女を捜し回った・・・でも全然見つからなかった」
「それから数ヶ月後、あの女がここハロモニアにいることがわかったんだ
アタシ達はあの女を取っ捕まえるべくこの街にやってきた
そしてあの女を捕まえるために、『暁の乙女』に入団したんだ」


初めて明らかにされたジュンジュン・リンリンの『暁の乙女』に入った真の目的―
その告白に、全員の表情が曇った
『暁の乙女』のメンバーに志願する者、あるいはメンバーになった者は皆、『暁の乙女』に憧れている者ばかりだ
そんな中、『暁の乙女』をある意味自分達の“道具”として捉えていたジュンジュンとリンリンの考えが理解できないのだ
無論、ジュンジュンとリンリンの気持ちはわからない訳でもない・・・だが、許し難いのも事実
皆、複雑な心境であった

そんな時だった
「でも、みんなに出逢えてホントによかったアル!」
「そうね・・・もし、あんな事件がなかったら、こんなにいろんな人達と巡り逢えなかったと思うヨ!」
ジュンジュンとリンリンが飾らない思いの丈をぶちまけたのだ
「なかなか犯人が見つからなくて、辛い時もあった・・・村を離れて、違う習慣に慣れなくて帰りたくなった時もあったね」
「でも、そんな時、『暁の乙女』のみんなが居てくれたからアタシ達は救われたね」
そう言うと2人は少しはにかんだ笑顔を浮かべた
そう、ジュンジュンとリンリンの2人にとって、『暁の乙女』は“道具”ではなく、“心の拠り所”になったのだ


「ジュンジュン!・・・リンリン!」
ジュンジュン・リンリンの“想い”に感極まったキラリちゃんが突然2人にダイブする
「わっ!?わっ!?」
「ちょっと!?コハ!危ないアル!」
「アハハ・・・ゴメンゴメン♪」
「あーっ!コハ泣いてるね?」
「ちょ・・・違う違う!」
「いや、涙ぐんでるヨ!」
「もぉーっ!違うってば!」
3人の賑やかなやりとりを横目に、ミッツーは半ば呆れてため息をつく
「・・・ったく。まだ戦いの最中だっていうのに・・・」
そんな眉間に皺を寄せたミッツーを見たキラリちゃん達3人は、今度はミッツーにダイブする
「ちょっとミッツー!何シケた顔してんのよ!?」
「そうだ!そうだ!もっとニコニコするアルね♪」
「何言ってるの!?みんな弛みすぎです!もっと気を引き締め・・・わっ!?何!?何!?」
「そんな頭の硬いミッツーにはお仕置きだよ♪それっ♪」
「「ぐるぐるJUMP!」」
「ぎゃあああ〜っ!!」

無邪気にはしゃぐ4人を遠目に見ながら、マコピはポツリと呟いた
「アタシ達だって、あんな無邪気だった頃があったよね・・・
もう一度、やり直そうよ・・・コンコン」


「・・・気付いてたの?アタシが起きてたってこと・・・」
マコピの傍らで微かな声がした
「当たり前じゃん?何年の付き合いだと思ってんの?」
マコピは声のする方を振り向かずに答える
すると少しの間があった後、再び微かな声がした
「・・・やり直せるかな?」
微かな声がどこか涙ぐんでいるようにも聞こえる
「やり直すんだよ・・・な?コンコン」
マコピの言葉が琴線に触れたのか、微かな声の主は声を殺して嗚咽した
マコピも振り向くことなく、ただじっとその“懺悔”を静かに聞いていた

それからしばらくして―
「おい、みんな!」
マコピが騒いでいるキラリちゃん達やサァヤ、キッカを呼び寄せた
程無くして全員が集まったのを確認すると、改めて皆の前にコンを立たせた
そして突然、マコピが謝り出した
「みんな、ゴメン!」
突然謝られた側のキラリちゃん達はキョトンとしている
「アタシ達が罪を犯してしまったばかりに迷惑をかけたよね・・・ホントにゴメン」
直接キラリちゃん達と敵対していた訳でもないマコピが謝罪し出したことに、一同は困惑した
そして、遂にコンもキラリちゃん達に頭を下げた
「みんな・・・ホントにゴメンなさい!」


頭を垂れたまま、ずっと同じ姿勢を取り続けるコン
そんなコンに対してキラリちゃんやミッツーはすぐさま止めに入る
やはり直接知らないとはいえ、『暁の乙女』の先輩にあたるマコピやコンに恥をかかせる訳にはいかないのだろう
「センパイ!もういいです!頭を上げて下さい!」
「悪かったのはミリバなんですから、もう気にしないで下さい!」
2人にそう言われて、少しずつ頭をもたげるマコピとコン
だが、マコピとコンにはより深く赦しを乞わねばならない相手がいるのだ
「ジュンジュン・・・リンリン・・・」
仁王立ちの2人にキラリちゃんが心配そうに声をかける・・・
もしかしたら、ジュンジュンとリンリンはコンのことを赦さないのではないか?
そんな緊張感が漂う中、ようやくジュンジュンとリンリンが口を開いた

「やっぱり、アタシ達はその人のことを赦せないアル・・・」
その一言に、マコピもコンもガックリと肩を落とす
「ジュンジュン!?リンリン!?」
2人の、ややもすれば冷酷な答えにキラリちゃんも思わず叫んでしまう
しかし、2人の言葉には続きがあった
「でも・・・今はいがみあってる場合じゃないヨ。だから、マヤザックを倒して罪を償ってくれ」
「それが、一番の罪滅ぼしだよ」


そう言って、ジュンジュンとリンリンはマコピとコンの目の前にスッと手を差し出した
「あなた達・・・」
最初は差し出された手を握ろうか躊躇していたマコピとコンであったが、意を決してその手を強く握り返した
「約束します・・・一緒にマヤザックを倒しましょう」
「ハイ・・・センパイ」
こうしてジュンジュンとリンリン、マコピとコンが手を取り合ったことで両者のわだかまりは緩やかに消えていった

「よし!これにて一件落着!」
両者が和解したことですっかり気分をよくしたキラリちゃんが爆弾発言をする
「ねぇ?サァヤとキッカも『暁の乙女』に入らない?」
「「えっ?」」
とんでも発言をしたキラリちゃんに全員の視線が集中する
「ちょっと、コハセンパイ!?独断で口約束なんかしちゃダメですよ!」
キラリちゃんのリップサービスがマズイと判断したミッツーが咄嗟にツッコミを入れる
しかし、キラリちゃんの口調は至って真剣そのものだ
「だってさ、今回2人が頑張ってくれたおかげで悪者退治が出来たし・・・」
「うん、そうだな。そうかも知れないアル」
「確かに、一理あるよね。アタシも屋根の上から見てたけど、そんなに悪くないし」
キラリちゃんの言葉にリンリンもマコピも同意する


「それにさぁ・・・」
ミッツーはキラリちゃんがにやけながら何かを言おうとしたのを聞き逃さなかった
「“それに”?」
「あっ!ううん、なんでもないなんでもない・・・アハハ・・・」
突っ込まれて明らかに挙動不審のキラリちゃんにミッツーが深く追及する
「コハセンパイ!何か良からぬことを企んでるでしょ!?」
「えっ!?そんなことないそんなことない!2人が入ってくればアタシに後輩が出来るしー・・・」
「つまり後輩に雑用を押し付けようという魂胆ですねわかります」
「!!」
図星を突かれ、言葉に困るキラリちゃん
その様子に一同はその場で腹を抱えて大爆笑した
「もおーコハセンパイ!ダメじゃないですか!」
「えーっ!?アタシだって可愛い後輩が欲しいじゃん?」
「じゃあ、アタシは可愛い後輩じゃないってことですか!?」
「いやいやいや!そんなこと言ってないってば!」
「フン!コハセンパイなんか大嫌いですよーだ!」
「そんなぁ〜・・・」
そんな2人のやりとりに、今までキラリちゃん達とコン達との間にあったよそよそしい雰囲気は消えていったのである

それから―
サァヤとキッカの2人がその後、正式にハロモニアの兵士として活躍したのはまた別のお話・・・




【町を護る者達・2R】
〜時間を遡ることキラリちゃん達がミリバを撃破する少し前〜

「とおりゃあああーっ!必殺剣『エリザベス』!『エリザベス』!」
ザシュ!! ズバッ!!
「ガァ〜ハッハッハッ!お前も食べてやろうか?それ!『メガマック』!『メガマフィン!』」
ドゴォ!! ガスッ!!
「アタシが切り刻んであげるニャ!『剃剃(トゥルトゥル)』!『剖剖(ボーボー)』!」
シュパッ!! シャキーン!!

「ほぉ〜・・・ずいぶん頼もしいねぇ〜♪」
「まぁね。やっぱりあの子達の教官の教え方がいいからやね♪」
「アッちゃん?それってひょっとして自慢〜?」
「うん、そうや。ウチの自慢の弟子達や!どこに出しても恥ずかしくないくらい・・・な」
「でもさ、あのかけ声・・・止めさせてくんない?なんかさ・・・プッ♪」
「ホント・・・ククッ♪・・・集中して戦えないよ!」
「いやさ、ウチもわかってんねやけどあのかけ声がしっくりくる、っちゅうて聞かんからしゃあないわ」
「でも、この分だとあの子らにここを任せても大丈夫みたいだね。
アッちゃん、悪いけどウチらヤボ用があるからここで抜けてもいい?」
「どうしても、“あの子”のことが、気になるん?」
「うん・・・」
「わかった・・・ここはウチらに任せとき!」
「!・・・ありがとう、アッちゃん!」