「マジかよ・・・」
マイミンが思わず天を仰いだ。だが、それも無理はない
今、マイミンの前に立ちはだかっているのは、ダッソーに恐らく細工をされたメーグルだったからだ
『間一髪、ってとこだったな・・・』
呼吸と体勢を整えながらダッソーが言う
そして、マイミンの拳を掴んだままのメーグルに向かって指示を出す
『じゃあオイラも反撃させてもらうよ!メーグル、やれ!』
『ハイ・・・』
「お、おい!?」
ダッソーの指示を聞こうとするメーグルにマイミンが制止の声をかける
だが、メーグルの耳には届かない
それどころか、ダッソーの命令に対し、忠実に且つ正確に動いた
ギリリ・・・!!
掴んだ拳を力一杯捻り上げる
「ぐわっ!?」
力一杯捻り上げられたマイミンはたまったもんではない
なんとか痛みをこらえようとマイミンは屈む
と、そこへダッソーが中腰になったマイミンの顔面に掌底を放った
バシィィィ!!
「・・・っ!」
無防備なところへ強烈な一撃をもらったマイミンはぐらつき、膝をつく
さらにそこへメーグルが屈んだマイミンの後頭部に手刀を振り下ろす!
ドスッ!!
「ぐっ!?」
当て身を喰らったマイミンはそのまま前のめりに倒れてしまう


「マイミン!?」
地面に折り臥したマイミンを見て、一同は驚声をあげた
少なくともマイミンは体術の達人である
そのマイミンを2人はものの数秒で“始末”したのだ
それは驚愕以外のなにものでもない
その動揺が醒めやらぬ一同に、ダッソーとメーグルの2人が襲いかかる!

「メーグル!やれ!」
『ハイ・・・』
ダッソーに命じられるままにメーグルは一同に照準を定め、次々と水流を放っていく
ドゥ!! ドゥ!! ドゥ!!
高圧で凝縮された水流はその身を強固な弾丸へと変える
一発でも当たれば即致命傷にも成りかねない
「みんな!避けて!」
マイミンのショックで呆然と突っ立っていた全員にモモが呼びかける
「あっ・・・」
「ハ、ハイ!」
そのモモの呼びかけで一同は水の弾丸を辛うじて回避することは出来た
だがその結果、一同は散り散りになってしまう
『待ってたよ、この時を!』
その散り散りとなった瞬間、ダッソーが襲いかかる!
『そうだ・・・まずはお前からだ、サキ!』
ダッソーが標的にしたのはサキであった
「ヤバいっ!」
ダッソーの魂胆に気付いたモモはしまった、という表情を浮かべた
メーグルが司令塔、マイミンが斬り込み隊長・・・とすれば、サキの役割は貴重な“回復役”
裏を返せば、もし、サキが戦闘不能に陥るとモモ達は圧倒的に不利な状況に追い込まれてしまう


『その首、もらったよ!』
間合い、タイミング、加えて邪魔する者はいない、完全な一対一のシチュエーション・・・
あとは渾身の一撃をドテッ腹に叩き込むだけ・・・
サキの懐へと潜り込んだダッソーはサキの“消去”を確信した
『ハアァァァーッ!』
ダッソー必殺の『凄瞬撲』がサキの腹部にヒットした・・・かに見えた
だが・・・

『えっ?』
何の感触もない・・・手応えが全くなかったのだ
ダッソーの掌底はサキの身体にヒットはおろか、かすりすらしなかった
そして次の瞬間、ダッソーの後頭部を鈍い痛みが襲った
『痛っ!』
必殺の一撃を放とうと身体を突っ込みすぎたことで却って背後が無防備になってしまった
そこをサキに狙い撃ちされてしまったのだ
『このぉ!』
打撃をもらいつつも、ダッソーは振り向きざまに蹴りを放つ
その時、ダッソーはハッキリと見た・・・自分の蹴りがサキに紙一重のところで躱されているのを
そして蹴りを躱されたところにまた顔面に打撃をもらった
『な・・・!?』
一度ならず二度までもサキに躱され、ダッソーに焦りが生じる
(そんな・・・あり得ない・)


少なくとも自分は本気だった。油断などしていなかったハズだ。なのに・・・何故?
一度ならず二度までも“返り討ち”にあったダッソーに動揺が走る

(・・・チャンス!)
動揺するダッソーとは対照的に、サキは今までのカウンター狙いから一転、攻めに乗した
「きえぇぇぇーっ!」
錫杖を上へ下へと巧みに振り回しながらダッソーへと迫っていく
しかも厄介なのは、錫杖が想定している以上にグン!と伸びてくるのだ
無論、これはサキの持つ錫杖に仕込まれているカラクリのおかげである
不規則にリーチの変わる錫杖、相手との間合いを絶妙にコントロールするステップ・・・
サキはダッソーが予想していた以上の曲者に変貌していた
『っと!・・・った!・・・チキショー!』
なかなか自分の思う通りに攻められない上、ほぼ一方的にサキに攻められる展開にダッソーのフラストレーションは溜まるばかり
するとダッソーは
『コンニャロ!これでも・・・喰らえっ!』
と、言って手元から何かを放った
「!?」
ダッソーが至近距離から放った何かはサキの身体に着弾すると、閃光を放ちバチバチと爆ぜた


「きゃっ!?」
至近距離で浴びた閃光に、思わずサキも身動ぎしてしまう
『へっ!どうだい『炮閃華(ほうせんか)』のお味は?』
得意気に言うダッソー。そして当然ながらこの隙に乗じてサキに急接近した
『今度こそ、終わりだよ!』
ダッソーの“隠し玉”で今度こそサキがやられた・・・かに見えた。だが・・・

「ちょっと待ったぁ!」
サキまであと僅か、という距離でダッソーに邪魔が入る
「忍法・『鬼火』!」
無数の火の玉がダッソーに横殴りで襲いかかってくる!
『!?』
殺気を察知したダッソーはすんでのところで足を止め、踏み留まる
すると、ダッソーの目の前を火の玉が横切っていった
危なかった・・・もし、殺気を察知出来ずにそのままサキに向かって突き進んでいたなら、ダッソーは火の玉の全弾直撃を浴びていただろう
『・・・モモォー!』
せっかくのチャンスをモモに潰され、激昂するダッソー
それに対しモモは、
「あら?グズグズしてるあなたが悪いのよ!」
と、火に油を注ぐかの如くダッソーを挑発する
そして同時にサキには
「いい?長官にはアタシとサキの二対一でいくわよ!」
と耳打ちした


「うん、わかったわ」
窮地を助けてもらったサキはモモの申し出に素直に応じる
しかし、サキには一抹の不安があった
「でも、大丈夫なの?」
「ん?何が?ウチら2人でも充分長官に太刀打ちできるわよぅ!」
「違うわよ!あっちの4人の方よ!」
サキの一抹の不安はメーグルと対峙しているエリカンとともいき組の3人のことだった
「相手はメーグルよ。きっと一筋縄ではいかないわよ。それに・・・」
「それに?」
『おいおい?おしゃべりはそこまでだよ!他所見してるヒマはないよ!』
サキが何かを言いかけようとした時、ダッソーが割って入った

一方、メーグルと対峙しているエリカン達―
『死ネ・・・』
ボシュッ!! ボシュッ!! ボシュッ!!
「うわっ!?」
「・・・っと!」
「あ、危ないでふ・・・」
メーグルの水流の連射の前に、3人は防戦一方となりながらも辛うじて持ちこたえていた
だが・・・
「うっ!」
ドサッ!!
メーグルの放った水流のひとつがエリカンの腹部に命中した
「だ、大丈夫ですか?」
エリカンの負傷の度合いを危惧して3人が素早くエリカンの元へ駆け寄ろうとする
・・・が、メーグルがそれを許さない
3人の行く先に次々と水流を乱射し、近付けさせようとしない


「うう・・・困ったでふ」
「どうしよう?あの人大丈夫かなぁ・・・」
エリカンの元に駆けつけようにもメーグルが邪魔をして思うようにいかない
3人はどうしたものかと思案を巡らせる
と、そこへ迷っている3人にモモから檄が飛んだ
「ユウカリン!ノッチ!モリティ!悪いけどほんの少しだけ、メーグルを足止めしてちょうだい!」
「ハ、ハイ!」
モモの檄につい、つられて3人は返事をしたものの、メーグルの動きを止めるいい考えが思い浮かばない
かと言って動き出さないことには何も始まらない
いたずらに時間が過ぎていこうとしていたその時、ともいき組の年長者であるノッチがひとつの決断をした
「ユウカリン、モリティ、よく聞くでふ。アタシが囮になるからその隙にあの人を頼むでふ!」
「ノ、ノッチ!?」
「ねえ?大丈夫なの?」
危険な役割を名乗り出たノッチをユウカリンが心配する
「だ・・・大丈夫でふ!多分・・・」
そう言うと、ノッチはフラリとメーグルの前に立った
「お、おい!アタシが相手でふ!かかって来なさいでふ!」
メーグルの視線をエリカンから遠ざけるために、わざとノッチは大袈裟に大見得を切ってみせた


しかし数秒後―
「ぎゃああああああーっ!」
辺り一帯にノッチの甲高い悲鳴が響いた
「ノッチ・・・」
勇猛果敢にメーグルを挑発して気を逸らそうとしたノッチであったが、ただメーグルの水流の集中砲火を浴びて逃げ回るのが精一杯であった
だが、それでもノッチの目は死んでいなかった
それどころか自分の身を案じてまごついている2人に向かって叫ぶ
「ユウカリン!モリティ!は、早く行くでふ!アタシならまだ大丈夫でふ!」
必死にもがくノッチの姿に2人はメーグルの相手をノッチに託す意を決した
「じゃあ、助けに行こう!」
ユウカリンがモリティの手を引いてエリカンの元へ向かおうとする
が、モリティは動こうとしなかった
「モリティ!」
「ごめんユウカリン。アタシ、試したいことがあるからひとりで行って!」
「モリティ!?」
突拍子もないことを言うモリティの顔をユウカリンは凝視する
そのモリティの顔にはなにかしら強い意思が宿っていた
「アタシが、あのメーグルって人の動きを止める!
だからココはアタシに任せて!」
普段は見せないモリティのいつも以上の真剣な眼差しに、ついにユウカリンは折れた
「わかった・・・じゃあ任せたよ!」


モリティにメーグルのことを任せたユウカリンは、そのまま最短距離でエリカンに向かって走る
幸い、メーグルの意識はノッチに向いたまま
(ノッチ・・・もうちょっと我慢してね!きっとモリティがなんとかしてくれるから!)
自らを犠牲にしたノッチに感謝しながらユウカリンは走っていく
そして他方でメーグルをどうにかすると断言したモリティに目をやった
その瞬間、ユウカリンは衝撃の光景を目撃することとなる

(な・・・何?アレ?)
ユウカリンが唖然となったのも無理はなかった
モリティはその場をただヨタヨタとゆっくり歩いているだけだったのだ
しかも見ようによっては踊っているようにさえ見えてしまう
モリティは一体、何がやりたいのか、ユウカリンにはさっぱり見当がつかなかった
てっきりノッチの助太刀に行くものと思っていただけに、ユウカリンはモリティに対して失望と同時に怒りがこみ上げてきそうになった
だが、モリティは至って真剣だった
「ハァーッ!!」
一際大きなかけ声とともに、大きく足をドン!と踏み鳴らす
すると、メーグルの動きが止まった・・・


「えっ!?」
メーグルの動きが止まるのを目撃したユウカリンは自身の目を疑った
モリティはただ変な歩き方をして、その後足を強く踏み鳴らしただけなのだ・・・なのに・・・
驚いているのはユウカリンだけではない
『・・・!』
モリティの技?を受けたメーグルも突如動かなくなった身体に戸惑っている
モリティは一体メーグルに何をしたのか聞いてみたいところだが、いかんせんユウカリンには時間がない
すると、モリティが棒立ちになってるユウカリンに向かって叫ぶ
「行って!アタシが『反閇(へんばい)』で封じてる間に!」
見ると、モリティが必死の形相を浮かべている
恐らく何らかの術でメーグルの動きを封じているのだろうが、その術に相応の精神力を使っているのだろう
「わかった!もうちょっと待ってて!」
モリティの必死を察したユウカリンはそのまま振り返ることなくエリカンの元へと駆けていった

「エリカンさん!?しっかりしてください!」
ユウカリンはメーグルに妨害されることなくエリカンの元へとたどり着く
エリカンは意識があった
不幸中の幸いか、痛みで気絶することはなかったようだが、かなりを苦痛を伴っているようで苦悶の表情を浮かべている
「ア・・・アタシなら大丈夫よ。そ、それより手を貸してちょうだい」


エリカンの腹部を見ると、うっすらと血が滲んでいた
致命傷ではないにせよ、かなりの手傷というのは窺い知れた
そんなエリカンがケガを省みずユウカリンに頼んだのは・・・
「アタシを、マイミンのところまで連れてって」
「で、でも傷の手当てをしないと・・・」
「アタシは大丈夫だから!」
エリカンの迫力に気圧され、ユウカリンは静かに頷いた
「ありがと・・・」
ユウカリンが言うことを聞くのを確認したエリカンはニコッと微笑んだ

そして僅か数秒後、2人はマイミンの元へたどり着く
「やっぱり・・・気を失ってるだけだわ」
マイミンに目立った外傷がないのを確認したエリカンは少し胸を撫で下ろす
と、同時に何かの準備に取りかかっていた
「あ、あの・・・何を?」
両手を組み合わせ、なにやら人差し指だけを突き立てた印を結んで、うつ伏せに倒れたマイミンに狙いを定める・・・
不可思議な行動を取るエリカンに疑問を持ったユウカリンは思わず尋ねてみた
するとエリカンは突然、
「目をつぶって!」
とだけ言った
「ハ、ハイッ!」
エリカンに言われるままにユウカリンは条件反射で目を閉じた
その後、ユウカリンの耳に入ってきたのは、何者かの
「う゛っ!?」
という苦悶の声だった・・・


そしてその直後、
「痛ーーーっ!!」
という絶叫が聞こえてきた
声の主の安否が気にかかりユウカリンが恐る恐る閉じた目を開いてみると、そこには怪しげな印を結んだまま佇むエリカンと、
陸に揚げられた魚の如くビチビチと身悶えしながらのたうち回るマイミンの姿があった
ユウカリンはマイミンの身に何が起きたかすぐに悟った
だからすぐさまマイミンの元へと駆けつけた
「だ、大丈夫ですかっ!?」

「チキショー・・・何なんだよ・・・」
臀部を押さえながらマイミンが起き上がる
果たして真実を告げるべきかどうか躊躇いつつ、ユウカリンが現状をマイミンに告げた
「あの・・・実はマイミンさんはついさっきまで気絶してて・・・」
「!・・・そうだ、あの野郎!」
ダッソーとメーグルに気絶させられたことを思い出したマイミンは臀部の痛みも忘れてすぐに立ち上がり、交戦中のメーグルへと飛びかかった
「マイミンさん!?」
病み上がりのマイミンの行方をユウカリンが目で追う
すると、そこにはメーグル相手になんとか持ちこたえているノッチとモリティの姿があった
「くっ・・・あとちょっとでふ!」
「ハァ・・・ハァ・・・」肩で息をし、疲労がピークに達そうとしているのが見てとれた


「もう少し・・・もう少しだけ踏ん張ってくれ!」
疲労困憊ながらもメーグルを封じているノッチ、モリティを激励しながらマイミンは一直線に駆けていく
(アレさえ無けりゃ・・・)
狙いはメーグルを支配している、顔に装着された仮面ただひとつ
身動きの取れないメーグルに対して猛スピードで迫るマイミン
2人の距離があと5mというところまで接近した
だが、
「くはぁ!」
「スミマセンッ!もう限界ですっ!」
今まで動きを封じていたノッチとモリティの集中力と精神力が限界を迎えてしまった
それでもマイミンは
「お前ら!よく頑張った!ありがとよ!」
と、今の今までメーグルを封じていた2人に労いの声をかけつつメーグルに向かってさらに加速する
一方、突然身体の自由が元通りになったメーグルは当然のことながらマイミンをこれ以上近づけまいと水流を乱射する
ドスッ!!
そのうちの一発がマイミンの肩口を直撃する
「痛っ!」
しかしマイミンは痛みをこらえ直進を続け、終にはメーグルとの間合いを0にした
その刹那、
「もらったぁ!」
マイミンの手がメーグルの顔面をガッシリと鷲掴みにする!
『・・・!』
顔面を掴まれ、慌ててメーグルはもがくももはや後の祭り・・・
マイミンの手によって“処刑執行”がなされた


「これで終わりだ!必殺!『ゴォッッッド・フィンガァァァーッ』!!」
マイミンの腕が尋常ではないスピードで高速振動を起こし、それが指を伝ってメーグルの脳を激しく揺さぶる!
時に、人間の脳は激しく揺さぶられると軽い脳震盪を起こし、気絶状態に陥ってしまう
無論、メーグルも例外ではなく、マイミンに激しく脳を揺さぶられた結果、ぐったりとなってその場に崩れ落ちた
ドサッ・・・!!

「やった・・・!」
マイミンがメーグルを止めたのを見たエリカンは胸を撫で下ろす
もうこれ以上、仲間同士で不毛な戦いをする必要がなくなったからだ
「よかった・・・」
「間に合った・・・」
メーグルの動きを止めていたノッチ、モリティも役目を務めあげてひとまずホッとする
しかし、マイミンの目は次の“獲物”に移っていた・・・
「このクソチビがぁーっ!!」

一方、ダッソーを引き付けたサキとモモは・・・?
『おいおい?おしゃべりはそこまでだよ!他所見してるヒマはないよ!』
そう言いつつ、ダッソーが次から次へと『炮閃華』を放っていく
ダメージ自体は大きくないのだが、極めてモーションが少ない上、着弾した際に起きる閃光が視界を奪うので質が悪い


「ねえ?どうする?」
ダッソーの嫌らしい攻撃に手を焼いているサキがモモに耳打ちをする
するとモモは意外にも
「大丈夫よ!アイツは最大のミスを犯した。だからアタシ達は絶対に勝てる!」
と、さらりと言ってのけた
余程の自信がないと大言を吐かないモモなだけにサキもモモの根拠が気になった
「ねえ?ホントに大丈夫なの?」
「うん!」
サキの念押しにモモはまたもや力強く頷く

『おいおい?なに他所見してるんだよ!?』
2人でヒソヒソ話をやってるのが気に食わなかったダッソーが再び2人に『炮閃華』を乱射する
「サキ!二手に分かれるわよ!」
そう言うと、モモはサキをドン!と突き飛ばす
「あっ!?」
よろけて2〜3m吹っ飛ぶサキ
吹き飛ばされながらもサキが見た光景は、その場に留まったがために『炮閃華』を全弾モロに浴びてしまったモモの姿
そして、
『油断したな!』
飛び散る閃光を受けて身動ぎするモモに飛び込んでラッシュを畳み掛けるダッソーの姿・・・
「モ、モモォーッ!?」
自分の身代わりになってしまった相方の名を叫ぶサキの悲鳴が悲しくこだました・・・