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【休日限定】黒魔術師りしゃこ(32)【州*‘ -‘リ】
- 1 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 07:28:29.95 O
- 勢いで立てた
後悔はしていない
- 2 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 07:30:09.02 O
- 《物語のあらすじ》
魔法と幻想の国・ハロモニア。
ある一人の少女の物語。
少女の名前はりしゃこ。
りしゃこには夢があった。
『母親に会いたい』という夢が。
その夢を叶えるために、りしゃこは旅に出る決心をした。
目指すはハロモニア国の王都・ハロモニア―
一年後の今頃、王都では魔法使い達による十年に一度の『魔導大会』なるものが開かれるらしい・・・
そして、その栄えある優勝者は、ハロモニア女王により願い事が叶えられると―
十歳の誕生日を迎えたりしゃこは、夢に向かって旅立つ。
そんな少女の物語。
- 3 名前:名無し募集中。。。 :2008/05/18(日) 07:37:34.72 0
- おはよう
今日は℃-uteイベ3公演参戦なので保全とか出来ないけど
家帰るまでがんばって残しておいてねw
- 4 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 07:44:21.43 O
- >>3
おはようございます!
ワタシは今日はフリーなんでスレの進行に専念できそうです
夜まで残しておきますね
- 5 名前:名無し募集中。。。 :2008/05/18(日) 07:45:20.04 0
- >>2
よい最終回だった
- 6 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 07:59:08.95 O
- 「・・・ん」
「お!目ぇ覚ましたんか?・・・どや、気分は?」
「・・・よくわかんないもん」
「う〜ん、そうか・・・ウチの場合はけっこう気持ちよかったけどなぁ〜
で、なんか変わったことはなかったか?」
「・・・夢を見てた」
「・・・夢?」
「うん・・・なんか夢を見てた気がするもん・・・」
「・・・!やっぱり!」
「えっ?」
「いや、ウチもな、昔に“魔力”を引き継いだ時に昔の色んな記憶を思い出したんよ!
もう、ずっと忘れてた子供の頃の記憶なんかまで、な」
ユーコの発言にりしゃこは違和感を感じた
(・・・ない!・・・アタシには、ない!)
ついさっきまでの記憶を辿ってみるが、それでもりしゃこには思い出せない
子供の頃の記憶が!
りしゃこが覚えている子供の記憶は今から2〜3年くらい前まで・・・
そこから先は、いくら記憶の糸を辿っても思い出せないのだ!
もし、ユーコが言うように、昔の記憶がフラッシュバックしていくのであれば、当然記憶しているハズなのに・・・
「ん?どうかしたんか?」
「えっ!?・・・何でもないもん!」
ユーコの呼び掛けに、りしゃこは慌てて返事をした
- 7 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 08:00:36.96 O
- >>5
まだ終わってないっす!
- 8 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 08:28:28.53 O
- 「ホナ、みんなが待ってるやろから中庭へ戻ろか?」
「う、うん・・・」
またもユーコに引っ張られるように、部屋から連れ出されたりしゃこ
中庭までの道中、りしゃこの頭の中から『小さい頃の記憶がない』ことが離れることはなかった
それどころか、自分の中に『小さい頃の記憶がない』ことこそが、
自分の出生の秘密ではないのか?とすら思い始めたのだ
だが、そんな考えが逡巡している間にりしゃこは中庭に到着してしまった
そして、中庭では・・・
「わ〜い♪キラリちゃんだニャ〜♪ハニャ〜ン♪」
「レ、レイニャちゃん・・・い、いつも応援、ありがと〜・・・」
思わぬキラリちゃんの出現に慌てたユーコがキラリちゃん(=コハ)の腕を引っ張って柱の陰に隠れる
(ち、ちょっとあんた!何やってんの!?病み上がりやねんで?)
(・・・アタシも、ホントは変身したくなかったんです☆ケド・・・
レイニャさん、“キラリちゃんに会いたい!”ってずっとため息ついてて可哀想だったんで・・・)
(ハァ・・・もうあの娘に正体バラしてもええやん!?)
(・・・遠回しに言っても気付いてくれなくて・・・)
- 9 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 09:28:04.41 O
- りしゃこがハロモニア城にて子供達と仲良く遊んでる頃・・・
―ミキ帝のアジト―
キィィィン!!
チュィィィン!!
ガキィィィン!!
・・・
地下の一室から金属と金属とが激しくぶつかり合う音が絶え間なく聞こえてくる
もちろん、発生源はミキ帝とアヤヤだ
「フーッ・・・ねぇ、もうこの辺で終わりにしよっか・・・?」
「ハァハァ・・・そだね・・・明日もあるし」
そう言うと、二人はその場にゴロンと寝そべった ひんやりとした石畳が火照った身体には心地良く、二人はしばらく石畳に身体を委ねていた
やがて呼吸が整い出して落ち着くと、感慨深そうにミキ帝が呟いた
「いよいよ明日かぁ・・・」
「そうだね。あの二人との試合するのはホント久しぶりだよね・・・」
アヤヤも少し遠い目をして答えた
「ところでさ、アヤちゃん?」
「なぁに?」
「ウチらがあの二人と最後に試合したの、何時だっけ?」
「うーん・・・何時だっだっけ?」
「・・・ってコトは・・・思い出せないくらい昔かぁ」
「うん。でもさ、まさか敵味方に分かれて戦うなんて、思ってもみなかったよね?」
「そうだね・・・ずっと“仲間”でいられると思ってなのにね・・・」
- 10 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 10:42:53.03 O
- 『ずっと“仲間”でいられると思ってたのにね・・・』
そうポツリと呟いたミキ帝の表情がどことなく寂し気に見えた
そして、どちらともなく少しため息をついた二人はそのまま言葉を交わすことなく、
ただ、しばらく虚空をボーッと眺めていた
漂う静寂・・・そして、
「ゴメンねアヤちゃん・・・アタシの勝手な“復讐”に巻き込んじゃって・・・」
ミキ帝が今まで仕舞い込んでいた胸の内を打ち明けた
その時のアヤヤに話しかけているミキ帝の表情が、いつもの勝ち気な“暴君”のそれでなく、
素の、一人の少女の顔つきに変わっていた
「もお、何言ってんのよ!ミキたんらしくないっ!」
アヤヤはミキ帝の頭に手をやると、いきなり髪をクシャクシャとやった
「ちょ、もう!何すんのよ!」
ミキ帝がその言葉を言い終えた途端、アヤヤは寝そべっているミキ帝に覆い被さった
「きゃっ!?」
そして、そのままミキ帝の耳元で囁いた
「・・・もっと、甘えてもいいんだぞ・・・」
ふとしたアヤヤの優しい一言に、ミキ帝は言葉が出て来なかった
いや、胸が一杯になって言葉が出せなかったのだ
代わりに一筋の涙がミキ帝の顔を伝っていた
- 11 名前:名無し募集中。。。 :2008/05/18(日) 12:38:43.08 0
- 新スレ立ってた!
- 12 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 12:57:44.98 O
- >>11
ええ。おかげさまで。
平日は書き込み、保全が難しいので週末限定で立ててます。
- 13 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 13:11:09.38 O
- 「もう〜!いつものミキたんらしくないぞ!」
とは言いながらも、アヤヤはミキ帝の顔を伝う涙を、そっと優しく指先で拭った
「アタシ・・・アヤちゃんに甘えてばかりだね・・・」
つい、感極まったのか、ミキ帝の目は涙で潤み、鼻は赤くなっていた
「ホント、甘えん坊なんだから・・・」
普段は見せない、本当のミキ帝の姿にアヤヤは愛しさの感情を隠すことが出来なくなり、
その整った顔立ちの頬にキスをした
「ちょっと、ヤダ!アヤちゃん恥ずかしいってば!」
怒りながらも照れて紅潮しているミキ帝がますます可愛くて、アヤヤはつい、二度、三度とキスを繰り返す
「もお〜・・・」
鼻にかかった甘ったるい声でミキ帝が怒ってみせる
そんな甘い雰囲気の中、
「お二人さーん!差し入れですよー!」
と“邪魔”が入ってしまった
「あれー?お二人さん風邪でもひいたんですかー?」
「え!?大丈夫、大丈夫!」
「えーっ!?だってお二人とも顔が真っ赤ですよおー」
「だ、大丈夫だって!ね、ミキ帝!」
「う、うん!アヤちゃん!」
- 14 名前:名無し募集中。。。 ◆LUGh2GKwx2 :2008/05/18(日) 14:52:52.22 O
- 「ところでさ、何か変わったこととかない?」
話題を逸らすためか、ミキ帝がコンに尋ねた
「特にないですねぇー。ヤグーさんも何にも話してくれないし・・・」
「そっか。ま、いいや!じゃあコンちゃんは・・・引き続き『禁断の書』の解読を進めてちょうだい」
「わかりましたぁ〜!」
「あ、それから!・・・あんまり根を詰めちゃダメだよ!」
「・・・」
「ん?どしたの?」
「今日のミキさん、なんかヘンです・・・」
「どこが?」
「だって・・・気持ち悪いくらい優しいです」
「ちょ!何よ!アタシだって優しい時くらいあるわよ!失礼ね!」
「きゃあ〜!怖ぁ〜い♪」
「・・・ったく、もう・・・」
「やっぱ、怒ってた方がミキたんらしいや!」
「もう!アヤちゃんまで!」
コンに続いてアヤヤにまでからかわれて、ミキ帝はすっかりすねてしまう
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