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【州*‘ -‘リ】黒魔術師りしゃこ(44)【菅谷梨沙子よろセン!ファンタジー記念】

1 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 18:26:32.28 O
州*‘ -‘リ<こんばんうっひー♪

2 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/07(金) 18:28:35.68 0
( ‘д‘)y-~~<うんこ〜

3 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/07(金) 18:40:04.78 0
州*‘ -‘リ<ファッキュービッチー♪

みんな<ビッチー♪

4 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/07(金) 18:41:11.24 0
州*‘ -‘リ ポツーン

5 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 18:49:23.71 O
《物語のあらすじ》


魔法と幻想の国・ハロモニア。
ある一人の少女の物語。

少女の名前はりしゃこ。

りしゃこには夢があった。
『母親に会いたい』という夢が。

その夢を叶えるために、りしゃこは旅に出る決心をした。
目指すはハロモニア国の王都・ハロモニア―

一年後の今頃、王都では魔法使い達による十年に一度の『魔導大会』なるものが開かれるらしい・・・
そして、その栄えある優勝者は、ハロモニア女王により願い事が叶えられると―

十歳の誕生日を迎えたりしゃこは、夢に向かって旅立つ。
そんな少女の物語。

6 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 18:57:03.44 O
《登場人物1》

州*‘ -‘リ【りしゃこ】
この物語の主人公。魔術師に憧れる魔法使いの卵。
天涯孤独で孤児院にて育つ。
『母親に会いたい』という夢を叶えるため、優勝者の願い事が叶うという『魔導大会』に参加するべく旅に出る。
感受性豊かで誰よりも心優しい女の子。
この世界でも珍しい『光』の魔法の資質を持つ。

ノノl∂_∂'ル【ミヤビ=スカーレット】
魔法使い見習い。
両親はエリート魔導師だが、訳あって両親とは離ればなれ、りしゃこと同じく孤児院で育つ。
そのため、りしゃこからは姉のように慕われる。
りしゃこのことが放っておけず、一緒に旅に出る。
両親から受け継いだ紅の『炎』の魔法に秀でる。

川´・_・リ【サキ】
孤児院でのりしゃこやミヤビのシスターをやっていたが、実は二人の監視役兼保護者。
真面目で努力家ではあるが、けっこういい加減な一面も。読書を好む。
りしゃこ、ミヤビとともに旅立つ。
癒しの『水』の魔法を使う。

ル*’-’リ【モモ】
りしゃこ達が旅の途中で出会った行き倒れ。だが、実は忍者。
恩人であるりしゃこ達に恩返しをするため一緒に旅をすることに・・・
物怖じしない性格で我が道を行くタイプだが、けっこう気配り上手な一面も。
『火』の忍法を扱う。

7 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 18:59:44.45 O
《登場人物2》

从o゚ー゚从【マァ=サ】
妖精=華奢で可憐・・・といったイメージを打ち壊すマッチョ妖精。しかし、その外見とは裏腹に母性に溢れている。
そのため、りしゃこには母親のように懐かれる。
魔法よりも肉弾戦が得意だが、大地を揺るがす【土】の魔法も使う。

从*’w’)【マイハ】
妖精。マァとは対照的に魔法が得意。妖精の森一番の魔法使い。
恥ずかしがり屋で人見知りする性格。
最初の頃は栗鼠の姿をしていたが、魔力が回復したため、晴れて人型に。
クールに【氷】の魔法を使いこなす。

川*^∇^)|【ユリーナ=トゥエル=ウル=ピリリ】
長身痩躯のライトエルフ。
本来は人間嫌いだったが、りしゃこ達との出会いで少しずつ心を開くようになった。
性格はかなり気まぐれでマイペース。意外とお子様な一面も。
全てを貫く【雷】の魔法を駆使する。

从*´∇`)【チナリ】
長身痩躯のダークエルフ。
ユリーナとは対照的に人懐っこい性格。
そのせいか、いつの間にかりしゃこ達の仲間に潜り込んだ。
楽天的な性格でりしゃこ達を助けることもしばしば・・・
全てを吹き飛ばす【風】の魔法を得意とする。

8 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 19:14:01.13 O
《登場人物3》

从*・ゥ・从【マイミン=バカッシュ】
武闘家。またの名を、『東西南北究闘不敗(マスターキュート)』。
卓越した身体能力、戦闘能力でどんな敵でも打ち倒す。
ただし、本能で動くタイプのため、あまり頭はよろしくないのが玉に瑕。
身体能力をアップさせる活力の【炎】の魔法を知らず知らずのうちに使っている・・・

リl|*´∀`l|【エリカン=エダマメ】
マイミンのパートナー。良き理解者にして保護者。
割と常識人ではあるが、実はマイミン同様、あまり頭はよろしくない。
しかし、その性格の良さがメンバーを癒している。
『クールビューティー』を標榜としており、【氷】の魔法でマイミンのサポートに努める。

洲*` v ´)【アイリーナ=マイキー=ウッドベル】
州´・ v ・)【アイリーネ=ヴォッケ=ウッドベル】
ハロモニア王国きっての双子の天才魔術師。
双子ながら性格は正反対で、アイリーナは勝ち気、アイリーネはおっとりしている。
同年代のりしゃこを密かにライバル視している。
双子ならではのコンビネーション技を得意としており、そこから繰り出される【水】の魔法は全てを流し去ってしまうほど。

9 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 19:20:59.26 O
《登場人物4》

リ|*‘ヮ‘)|【メーグル】
占い師兼魔術師。訳あってりしゃこの旅を陰ながらのサポートをしている。
頭脳明晰の切れ者。変装や諜報活動に秀でている。そのため、りしゃこ達に頼りにされている。
変幻自在の【水】の魔法で敵を翻弄する。

リ ・―・リ【チッサー=オ・カール】
りしゃこ達が初めて訪れた街で出会った元気いっぱいの女の子。商人の娘。
りしゃこと意気投合してすっかり友達に。何故か旅の道中、よく再会する・・・。

ノソ*^ o゚)【ナッキー】
りしゃこ達が途中で出会った薄幸そうなメイド。
なぜかトラブルに巻き込まれやすい運命?
ある事件をきっかけに、今では見違えるほど明るくなった。

ノk|‘−‘)【カンニャ】
大富豪の一人娘。無口で寂しがり屋。そのためか、性格はかなりエキセントリック。
変な性癖を持っていることから、違った意味でみんなから恐れられている。

(o・ ・)【マイ】
子供であることすら武器にする計算高い悪戯っ子。
頭の回転の速さは従姉妹のメーグルも一目置くほど。

10 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 19:57:19.82 O
【ストーリーの進行状況・その一】

@孤児院にて。お姉さん役のミヤビと保護者のサキと一緒に旅立つ
A最初の街へ向かう道中、行き倒れの少女・モモが押し掛け仲間に
B最初の街にて、オ・カール姉妹と出会って友達に
C妖精の森にて、マッチョ妖精・マァと栗鼠型妖精・マイハと出会って仲間に
D霊峰・クマイ岳にて妖精・ユリーナを助けて仲間に。ついでに妖精・チナリも仲間に・・・
Eエリアの境目で賞金稼ぎのマイミン、エリカンと激突!しかし、二人は仲間に・・・
F大富豪の街に到着。オ・カール姉妹と再開。大富豪の娘の誘拐事件の解決な乗り出す。
この時、大富豪のメイド・ナッキーとユリーナ、運命の出会い・・・
大富豪の娘・カンニャを助けて一件落着
Gその後、街にてりしゃこと謎の占い師・メーグルが初遭遇。この時、メーグルはりしゃこに力を授ける
そのせいか、りしゃこは身体的に成長する(りしゃπも)
Hメーグルの行方を追って一行はメーグルの故郷へ。この時、いたずらっ子・マイと遭遇。セクハラ攻撃に悩まされるも撃退
そして、りしゃこは運命のライバル、アイリーナ&アイリーネの双子の天才魔法使いに出会う
そして決闘・・・

11 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 20:07:47.14 O
【ストーリーの進行状況・その二】

@りしゃこ、いきなり誘拐される(ミヤビも)
A後を追うサキ達。王都・ハロモニアに向かう途中、りしゃこを捜索していたリカサーク率いる『美勇団』の一行と出会う。双方の利害が一致し、仲間に
Bりしゃこ達は一足早く、最終目的地・ハロモニアに到着。りしゃこ達は誘拐事件の黒幕・ヤグーに謁見
C後を追う格好でサキ達もハロモニアに到着。リカサークの紹介で、ハロモニアの未来を憂う有志・ヨッシーノと出会う。以後、色々とお世話に・・・
Dメーグルの手引きでりしゃこ達とサキ達、涙の再開・・・
ヤグーの元で特訓したせいか、りしゃこ達、パワーアップ
同時に、サキ達はヤグーの保護観察下に置かれる
Eりしゃこ達、ヤグーの紹介で元・『暁の乙女』のノノタンの下で短期合宿。一同、パワーアップ!
Fりしゃこ達、ハロモニア女王・ユーコと遭遇!
G数奇な運命の悪戯か?はたまた退屈な神々の遊びか?りしゃこ達、今までのお友達がハロモニアに全員集合!
H『魔導大会』を前に、ヤグー、謎の失踪・・・
H『魔導大会』、遂に開催!予選会にて、りしゃこ達は極悪非道の5人組・『NO MARCY(無慈悲)』の面々と初遭遇・・・

12 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 20:20:32.53 O
【ストーリーの進行状況・その三】

※『魔導大会』開幕!
▼一回戦
@サキ、モモvsマイミン、エリカン
Aユリーナ、チナリvsジュンジュン、リンリン
Bアイオーラ、ガキシャンvsアベナッチ、ゴトー
Cアイリーナ、アイリーネvsエローカ、ユイヤン
Dりしゃこ、ミヤビvsコハ、ミッツー
Eミキ帝、Xvsキャメイ、サユミン
Fヨッシーノ、リカサークvsマア、マイハ
Gシバチャン、サイトーvsムラターメ、マサエ
Hマイミンとエリカンが痴話喧嘩。その後、ミキ帝達に拉致られる
▼二回戦
Iアヤヤvsシバチャン、サイトー
Jユリーナ、チナリvsアベナッチ、ゴトー
Kりしゃこ、ミヤビvsアイリーナ、アイリーネ
Lヨッシーノ、リカサークvsマイミン、エリカン
Mマイミン、ミキ帝達から逃げ出す
Nエリカン、暴走する

13 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 21:27:37.37 O
闘技場から控え室へと続く通路―


「お二人さん、ご苦労様でぇす!」
通路から引き上げてくるミキ帝達にコンが声をかけた
しかし、二人はコンに一瞥をくれただけで俯いたままスタスタと足早に立ち去っていった・・・

「あーっ!もう!待ってくださいよぉ・・・」
無言で先を急ぐ二人の後をコンも急ぎ足で追いかけた―


一方、闘技場では・・・

「スタッフ〜ッ!スタッフ〜ッ!」

ヤススが大会スタッフを呼びつけて、担架の用意を急がせていた


「りしゃこ、行こうっ!」
「うんっ!」

ミヤビがりしゃこに目で合図を送ると、りしゃこもすぐさま反応し、二人して観客席から控え室へと走り出した


そして、控え室までの通路―
観客席から控え室までの道のりは意外と長く、二人がたどり着くまで少し時間を要した

「ほら、りしゃこ、急いで!」
「ちょっと待って・・・ミヤ、走るの早いよ〜!」
りしゃこは前をひた走るミヤビについて行くのが精一杯だった

そこへ突然、りしゃこの前を走っていたミヤビが立ち止まった

14 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 21:56:21.00 O
「・・・どうしたの、ミヤ?」
急に立ち止まったミヤビにりしゃこが肩で息をしながら尋ねる

しかし、ミヤビは無言のまま・・・

「ねえ!ミヤってば・・・!?」
文句を言いかけたりしゃこだったが、すぐにミヤビの取った謎の行動のワケが理解出来た・・・


「!!」

偶然の悪戯か、ミヤビ達の目の前には闘技場から引き上げてきたばかりのミキ帝達の姿があった
今の二人にしてみれば、ミキ帝達は憎むべき敵にして、最も危険な存在・・・

そして好戦的なミキ帝の性格からすれば、この場で一戦交えることも十分考えられる


(りしゃこ!)
(うんっ!)
二人は咄嗟に身構え、臨戦体勢を取った
もし、向こうがその気なら、今ここでやり合ってもいい・・・
二人はそのくらいの肚を決めていた

ところが・・・
ミキ帝達はミヤビ達の存在に気付くと、しばらく凝視した後、何事もなかったかのように傍を通り過ぎていった・・・
そのすれ違い際、
「・・・行ってやんな」
の一言を残して・・・

15 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 22:53:43.47 O
「ふぅ・・・」
何事もなかったかのように立ち去っていったミキ帝達を見届け、ミヤビは緊張状態を解いた

それでもなお、ミヤビの身体にはミキ帝達とすれ違った時に感じた“重圧”の余韻が残っている・・・

(あの二人、化け物だ・・・!)
ミヤビの本能が、そう告げていた

そして、ふと、ミヤビの頭を過ったのが、『果たして、あの二人に勝てるのか!?』という疑念・・・
ミヤビ達も今までハードな特訓や修行をしてきたつもりだった
実際、その成果があって、大会にて“強敵”達を打ち破ってきたし、“自信”もついた
その“自信”が根幹から揺らいでしまうくらいの重圧をミキ帝達から感じたのだ

(・・・ダメだ・・・あの二人には・・・)
ミヤビがマイナス思考に陥ろうとしていたその時だ

「勝とうね、絶対・・・!」
いつになく真剣な面持ちのりしゃこが、静かに、それでいて力強く言った

(!!)
ハッと我にかえったミヤビは自らを恥じた
まだ戦ってもいない内から負けることを考えてしまった自分を・・・

そして同時に、それを気付かせてくれた年下のりしゃこが誇らしく思えた・・・

16 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/07(金) 23:57:00.36 O
りしゃこの一言に救われたミヤビは、すぅ・・・っとひとつ深呼吸をし、
「さ、行こっか?」
と言って、りしゃこの手を引っ張り、また歩き出した

そして、控え室―

ミヤビ達が控え室に入ると、そこにはベッドの上に横たわって眠っているヨッシーノ達の姿があった
その顔つきからは、深手の怪我を負っているのか、生気が感じられなかったのが気がかりだった

ミヤビ達は心配そうにヨッシーノ達の顔を覗き込んでみた
すると、眠っているとばかり思っていたヨッシーノが目を覚ました

「・・・だ、大丈夫ですか!?」
ミヤビが驚きながらも声をかけた

「・・・まあ、ね」
言葉少なにヨッシーノが呟く
ミヤビ達はヨッシーノと出会って半年くらい経つが、こんなに元気のないヨッシーノを見るのは初めてだった

試合に負けたこと、大怪我を負ったことを考えれば、これ以上質問するのが憚られた
だが、逆にヨッシーノが口を開き始めた

「ゴメンな・・・楽をさせられなくて・・・」
その一言に悔しさと無念さが滲み出ていた
だから、ミヤビ達の心にズシンと響いた

17 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 01:50:57.74 O


18 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 01:51:03.25 O
復活してたんなら言ってくれよ

19 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 03:05:03.11 O
読むか

20 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 05:28:05.72 O
>>18
スミマセン・・・

>>19
よろしくお願いします

21 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 06:40:25.73 O
押し黙るミヤビ達を見て、ヨッシーノは再び口を開いた
「なぁ・・・聞いてほしいことがあるんだ・・・」

その表情はいつになく真剣そのもので、ミヤビ達も身を乗り出して話を聞く態勢を取った


すると、その直後、急に控え室の扉が開いた
「「リーダー!?」」
中にぞろぞろと入ってきたのは『輝く女神』のメンバー達・・・

そして、
「大丈夫ですか!?」
朝から行方がわからなくなってたサキ達・・・
控え室が人の輪でいっぱいになった


「お、お前達・・・」
ヨッシーノは思わず感極まり、絶句した
集まった一同は何も言わずヨッシーノが語り出すのを待っていた


しばらくして・・・
気持ちの整理がついたヨッシーノがゆっくりと語り出した
試合中で起きたこと、ミキ帝の『復讐』の一部始終、そして・・・
ミキ帝、いや、ミキはもう道を違えて自分達の元には帰ってこないこと・・・

ヨッシーノが語っている途中、言葉を失う者もいれば、涙ぐむ者もいた
しかし、一番つらいハズのヨッシーノが感情を押し殺して語る姿に、誰もが心を打たれた・・・


そして、ひとしきり語り終えると、ヨッシーノがある“決心”を告げた

22 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 08:08:26.05 O
「もう、オレ達の知ってる“仲間”のミキはもういない・・・
今、オレ達の目の前に立ちはだかっているのは、“復讐者”のミキ帝・・・
オレ達はアイツの“復讐劇”をどんなことをしてでも絶対、止めなきゃなんないんだ!
アイツのためにも・・・この世界のためにも・・・!」

ヨッシーノがぶちまけた、内に秘めた熱い“想い”にその場にいた誰もが賛同する

「・・・じゃあ、まずは奴らのアジトに殴り込みでもかけるか!」
そう言ったのはマイミン
しかし、
「そうしたいのはヤマヤマだけど・・・あんた、アジトの場所、知ってるの?」
と、『輝く女神』きっての頭脳派・ムラターメからツッコミが入る
「うっ!?」
「そうよね。マイミンが方向音痴だからアジトの場所が特定出来なくなっちゃったんだよね」
と、さりげなくモモも追い討ちをかける

「ホラ、やめなさい。マイミンも脱出するのに精一杯だったんだから・・・」
マイミンを庇ったのは、先程まで寝ていたハズのリカサーク

「それにね・・・もうアジトなら特定出来たわよ!
・・・ね。そうでしょ?」

23 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 08:37:48.64 O
「何とか・・・」
「特定出来たよ・・・」

リカサークの問いかけに答えたのは、ヨッシーノからアジト探索を依頼されてたア・ヤーカとサトタ

「ホントにっ!?」
嬉しさのあまり、つい声が上ずってしまったヨッシーノ
「え、ええ・・・」
「け、けっこう手こずったけど・・・」
ヨッシーノの上ずった声に吹き出すのを我慢しながら二人は答えた

「よし!これで希望が見えてきたな!」
「そうね・・・あとはどういう作戦で行こうか?ってトコね!」
怪我を負ってるのも構わず熱くなるヨッシーノとリカサーク

「ホラホラ!リーダーとリカちゃんは怪我人なんだから休んでないと!」
というシバチャンの忠告もどこ吹く風、すっかり話に熱中してしまっている・・・
「仕方、ないね・・・」
「無理ないか。待ちに待ってた吉報だもんね」
サイトーさんもマサエも呆れながらも二人の様子に目を細めた

と、そこへ、
「邪魔するでぇ〜!」
と、独特の口調が控え室の扉から聞こえてきた

その途端、全員が起立して姿勢を正す
「「女王様っ!?」」

24 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 10:27:48.71 O
       ___
      `ヽ,  `ヽ
      _,, ‐''"-‐-ヽ-‐、
     ( _.;/oノハヽo));ノ
         州*‘ o‘リ  あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば
          /^^>介<ヽ
ミミミミ、    /__ソ ヽ/~).ヽ
ミミミ}〉》ヨ≠=====し'J========
.三彡"   `´⌒⌒⌒^´^`


25 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 10:43:06.40 O
「ええよ、そんなに畏まらんでも」

そう言いながら、女王・ユーコはベッドに臥しているヨッシーノ達の傍に行き、二人に労いの言葉をかけた

「ヨッちゃん、リカちゃん・・・ホンマ、ゴメンな・・・
ウチがあんな“注文”を言うたばかりに・・・
あそこまでムチャせんでもよかったのにな・・・」
そう言うと、二人の頭を優しく撫でた
しかし、その行動とは裏腹に、二人を見つめるユーコの表情は、部下を生命の危険にさらした後悔からか、曇って見えた

が、ヨッシーノはそんなユーコを気遣い、
「仕方ないですよ。女王様の命令ですから」
と、実にあっけらかんと笑ってみせた

そのヨッシーノの笑顔に、曇っていたユーコの表情に笑みがこぼれ出す
「そっか・・・ありがとう、ヨッちゃん!」


心温まるやりとりの後、ヨッシーノがユーコに向かって切り出した
「・・・女王様、ホントはウチらの見舞い以外に、何か用事があって来たんですよね?」
その言葉にユーコは深く頷く
「そや、ヨッちゃん!ミキ帝達のアジトを見つけたんやてな?」

26 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 10:53:04.96 0
おもしろいですね







あんた天才






今回の作品もサイコー















これぐらいの褒め言葉で喜んでもらえましたかねアホ作家先生

27 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 10:54:15.31 0
白豚シネ

28 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 11:22:00.27 O
ユーコの言葉に、ヨッシーノは驚いてしまう

「どうして・・・それを?」
「ん・・・ウチらも独自でアジト探索をしてたんや。“お庭番”を使ってな
そしたらウチのアッちゃんと、ヨッちゃんとこのア・ヤーカとサトタとばったり出くわした・・・ってワケやねん」
そう言うと、ユーコは悪戯っぽく微笑んだ

続けてユーコは語り出す
「そこでや。ミキ帝達のアジトにいつ、殴り込みをかけようか?っちゅう話やねん」

アジトの発覚した時点で、ユーコがこう言ってくるのはヨッシーノも感じてはいた
そこで、ヨッシーノは自分の意見を述べ始めた
「明日、実行すべきだと思います」

その一言に、先程まで賑わいでいた控え室内がシーンと静まりかえった
それだけヨッシーノの“答え”は、その場に居合わせた一同にとっては意外だったからだ

しかし、そんな中、ユーコだけはニヤッと笑顔を浮かべた
「流石はヨッちゃんやな!ええとこ突いてるわ!」

返ってきたユーコの“答え”も意外だったので、一同は唖然としてしまう

29 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 12:19:52.15 O
「ホナ、早速、作戦会議でもしよか!」
「ち、ちょっと待ってくださいっ!」

すっかりノリ気のユーコを制するようにメーグルが口を挟む
「どしたん?」
「あ、あの・・・ちょっと性急すぎないかと・・・」
「そやな、確かに性急や。せやけど、作戦決行は明日が一番ベスト、っちゅうのをあんたもわかってるやろ?」
「・・・ハイ」
「じゃあ、異論は無いな?」

「・・・あのぉ〜」
ユーコが決を採ろうとした間際、アジトを探し当てたサトタから声が上がった
「女王様・・・あの、“明日”って理由、教えて頂けますか?」
その質問は誰もが聞きたかったことだ

その答えを事も無げにユーコが言い放った
「ええか、サトタ。明日が“大会”の準決勝ってのはわかってるやんな?」
「・・・ハイ」
「で、もし明日、ゴッちんやナッチがりしゃこ達に勝てば事実上、優勝は確定するわな?」
「・・・ハイ」
「・・・ってコトは、ミキ帝達は明日、ゴッちん達の勝利のバックアップのためにこの闘技場に来ることが考えられるわな?」
「・・・ハイ、そうですが・・・!!」

「・・・わかったか?」
サトタの驚く顔を見て、ユーコは満足気に微笑んだ

30 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 14:03:08.80 O
「そや!ミキ帝達が明日の準決勝でアジトを留守にしてる内に襲撃・・・ってコトや!」
そう言って、ユーコはニヤッと笑った

その場に居た一同もユーコの意図に気付き、笑顔がこぼれる
「じゃあ、これから作戦会議しよか?」
「「ハイッ!」」

ユーコの号令の下、全メンバーによる作戦会議が行われた


二時間後―

「じゃあ、明日はこの段取りで動くからな?
・・・りしゃこ達は試合に専念するために控え室で待機」
「「ハイッ!」」
「『輝く女神』の所属メンバーはウチが陣頭指揮をとるから、準決勝前、ミキ帝達のアジト近くの現地集合な!?」
「「ハイッ!」」
「マイミンとエリカンは逃走ルートで待機しといてちょうだい?」
「「ハイッ!」」
「それと・・・伝達係として、ア・ヤーカはアジトに、サトタは場内に待機しといて!」
「「ハイッ!」」

「ホナ、解散!っちゅうことで!明日、頑張ろうな!」
「「「ハイッ!」」」

31 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 15:20:27.29 O
「ただいま戻りましたぁ〜!」
「お!ご苦労さま〜!」
「何か収穫はあった?」
「もお、大アリですよぉ〜!あのですねえ〜・・・」
「「ええ〜!!」」
「そうなんですよぉ〜!まさか女王様が明日、このアジトを襲撃するなんて!」
「ねえ、どうするアヤちゃん・・・?」
「どうもこうもないっすよミキティ!・・・やってやろうじゃん!?」
「“やってやる”って!?」
「決まってるじゃん!?こっちが迎撃するんだよ!」
「マジで!?」
「そうだよ!向こうがアジトを襲撃するなら、こっちは罠を張って一網打尽にすればいいんだよ!」
「そうだね!ババア・・・みてろよ、ミッキミキにしてやんよ!」
「よし!その意気その意気!」

「じゃあさ、明日はコンちゃん一人だけになるけど・・・いい?」
「え・・・ええ」
「あとさ、早速作戦を考えよっか?」
「あと、罠もね!」

32 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 16:18:59.98 O
翌日―


「さ、行こか?」
「うん!」
闘技場の控え室に集まったりしゃこ達8人が、最後の打ち合わせに入っていた

「ねえ、二人とも、緊張してない?」
「うーん・・・どこまでやれるか、ちょっと心配だけど」
「大丈夫だよ!昨日シミュレーションした通り、弱点もある程度わかったし・・・」
「そだね!ウチらが身体を張って収集したデータがあるもんね!」
「・・・負けちゃったんだけどね」
「マイハ、そんなこと言っちゃダメだとゆいたい」
「ま、ここまで来たら、あとは思いっきりやるだけだから!・・・頑張るんだぞ!」
「うん♪」


そして、同時刻―

ミキ帝達のアジトでは、ミキ帝達が手ぐすねを引いて待っていた

「さ、そろそろオババ様のお出ましだね!」
「ウチらとあのババアでどれだけ実力差があるか・・・楽しみだね!」
「誰にも気兼ねなくフルボッコに出来るチャンスってそうそうないもんね!」
「さあ、一丁やってやりますかぁ〜!?」


だが、同時刻・ミキ帝達のアジト周辺で待機していた殴り込みメンバーに、ある“非常事態”が発生していた

33 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 17:04:46.00 O
「ねえ、まだなの!?」
「・・・ハイ、まだ来てません」
「どういうこと!?・・・まさか、女王様の身に何かが!?」
「ちょっと止めてよ!縁起でもないこと言わないで頂戴!」
「でもボス・・・予定時刻が迫って来てますし」
「そうです!ミキ帝達のいない今がチャンスなんですよ!なのに・・・」
「わかってる・・・だからこそ女王様を待つべきよ」

そう・・・ユーコ達はミキ帝達のアジトに襲撃をかける予定だった
ところが、肝心の指揮官・ユーコが待てど暮らせど姿を見せないのだ
ユーコはしっかりとした性格のため、約束の時刻に遅れるどころか、その10分前には約束の場所に居ることが多い
しかし、現実にはその姿が見えない
何かトラブルが・・・?とメンバー達が勘ぐってしまうのも無理はない

刻一刻と時は過ぎていく
そして、約束の時刻が訪れた時、一つの人影が姿を現した

34 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 17:43:21.08 O
集合場所に待機しているメンバーの前に現われた人影・・・

「女王・・・様?」
「みんなご苦労さん!」
「・・・アッちゃん!?」

人影はユーコではなく、その“お庭番”のアツコだった
「実はユーちゃんから伝言があってな・・・」

同時刻、ミキ帝達のアジトでは・・・

「・・・来ないね」
「・・・そうだね」
「アイツら、何やってんだ!?せっかくミキ様がわざわざ待ってあげてるのに!」
「まあまあミキたん落ち着いて!向こうだってウチらが相手だから慎重になってるだけじゃない?」
「そう・・・だよね?ウチらが強過ぎるから躊躇ってるんだ!」


ミキ帝達のアジトへの襲撃が真近に迫る中、りしゃことミヤビは闘技場の舞台に立っていた
目の前に対峙しているのは、歴代『暁の乙女』の中でも“最強”と名高いアベナッチとゴトーの二人だ
緊張してないと言えば嘘になるが、二人はみんなから預かった『護神石』を握り締め、祈りを込めた

35 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 18:31:26.32 O
昨日の壮絶な戦いに胸を熱くした観衆が押し寄せ、闘技場は超満員となっていた

「いい、りしゃこ?昨日シミュレーションした通りにやれば、きっとうまくいくから・・・自信もって!」
「うん!・・・みんなもついてるし」
そう言って、りしゃこはみんなから預かった“護神石”を愛しく見つめる

「ホラ、二人とも!準備はいい?」
審判のヤススに促され、所定の位置まで進んでゆく
その際、ヤススがこっそり耳打ちをした
(・・・頑張るんだぞ、二人とも!)
そして、ニコッと微笑んでみせた

こんな近くに自分達を後押ししてくれる“仲間”がいる・・・
緊張が高まっていた二人にとって、ヤススの一言が気持ちを落ち着けたのは言うまでもなかった


そして・・・
ヤススから試合開始を告げる号令が下された
「それでは、始めっ!」

その号令と同時に闘技場が変貌を遂げ、やがて、一面は瓦礫の廃墟となった

試合が始まったのだが、アベナッチ、ゴトーは微動だにしない
そこへ先手必勝とばかりにりしゃこ達が動いた
「行くよ、りしゃこ!」
「うん!」


36 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 19:37:18.79 O
近所で発砲騒ぎがあった件

37 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 19:46:59.24 0
>>6
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%A2_(%E5%85%90%E7%AB%A5%E6%96%87%E5%AD%A6)

38 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 20:16:19.76 O
>>37
知りませんでした・・・

39 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 21:17:47.37 O
先に動いたりしゃことミヤビは作戦通り、二手に分かれて行動を開始した

それにはメーグルの助言があった
(いいこと?二人には二手に分かれて戦って欲しいの・・・
りしゃこ、あなたはアベさんをお願いね
まず始めは、アベさんを遠くから魔法で攻撃するの
無理して上位魔法を使う必要はないわ
ポイントは、あなたの魔法に反応してアベさんがすぐ反撃してくるかどうか・・・
それと、あなたのすべて真似してくるかどうかを確かめて欲しいの
もし、それが二つとも確認出来たら、“秘策”があるわ
・・・あと、ミヤビはゴトーさんをお願いね
彼女は知っての通り、『暁の乙女』時代は凄腕の剣士として名を馳せていたわ
裏を返せば、接近戦は得意でも、遠距離戦は苦手だと思うの
だとすれば、ミヤビ、あなたにとって与し易い相手、ってコトね・・・
だけど、油断は禁物よ。こっちもなるべくサポートするけど、あとはあなた達次第なのは忘れないでね!
・・・武運を祈るわ)

40 名前:名無し募集中。。。 :2008/11/08(土) 22:48:58.66 O
休憩中

41 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 22:51:04.46 O
メーグルの助言通り、二人は動いた

(まずはこっちに気を引かないと!)
ゴトー側に回り込んだミヤビが挨拶代わりの火球を打ち込む
が、火球が目の前まで飛んできても、やはりゴトーは微動だにしない

(気付いてないの!?)
“威嚇射撃”とはいえ、魔法だから当たればそれ相応のダメージは受ける
それを目前まで迫ってきても避ける動作すらしないゴトー・・・

しかし、その“謎”はほんの数秒後にまざまざと思い知らされることになった

ヒュンッ!! ボッ!!

「!!」
ミヤビは声を失った
いや、ミヤビだけでなく、その光景を目撃した殆んどが動揺に声を失った

「魔法を・・・切った?」
目の前まで迫ってきた火球を、ゴトーは一太刀で斬り捨てたのだ
“物質”ならともかく、“魔法”を斬るなんて芸当は誰もがお目にかかったことがない

しばらくの静寂の後、“神業”を目撃した観衆から歓声があがった
「おい・・・マジかよ・・・」
「やっぱ、流石は元・『暁の乙女』のエースだよな!」

浮かれている観衆とは違って、ミヤビは愕然としていた
(この人・・・とんでもない化け物じゃん・・・)

42 名前: ◆LUGh2GKwx2 :2008/11/08(土) 23:49:19.17 O
ゴトーに向けて放った魔法をいとも簡単に斬り捨てられて、愕然とするミヤビ

しかし、幸か不幸か、火球を放ったことで、ゴトーの視界にミヤビが入った
一瞥をくれた後、一歩、また一歩とミヤビの方へと歩を進めてきた

(ここまではメーグルの計画通りだけど・・・どうしよう・・・あんな化け物相手にどうやって攻めれば・・・?)
闘技場内にいるであろうメーグルの姿を探すべく、外に目を向けたミヤビ

その刹那、ゴトーが動いた!

ヒュンッ!!

ほんの僅かな隙をついて、ゴトーが早業の一撃をミヤビに食らわせた!

「うっ!?」
肩口に走る激痛に、思わず悶絶するミヤビ
痛む箇所に手をやると、生ぬるい感触がした
血だ・・・
見てみると、鋭利な刃物で切られたような綺麗な傷痕だった

(まさか、あんな遠くから!?)
ミヤビが驚くのも無理はない
現時点での二人の間合いは20〜30mはあろうか、という距離だ
見たところ、ゴトーの得物は手にした金属片ただひとつ
物理的には攻撃を届かせるのは不可能だ
だが、事実、ミヤビは傷を負った・・・

(やっぱり、化け物なの!?)


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